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THE SQUARE/T-SQUARE

2021年1月 8日 (金)

SACD: T-SQUARE「Nine Stories」

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SACD: T-SQUARE「Nine Stories」
Sony Music Artists Inc. 2011年 VRCL 10103
SACD、ステレオ2チャンネル
2020年12月にヤフオク!で購入、1100円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★★★

T-SQUAREは新作を2チャンネルSACDでリリースし続けている稀有なバンドである。SACDにすることでCDより製造コストが上乗せされるのはわかるけれど、そこをけちってどうする、という気もする。少しでも良い音で楽しみたいというのは、オーディオを愛するすべての人に共通することではないだろうか。T-SQUAREのリリース姿勢は、こうあるべきものだと思う。

T-SQUAREにはCDのみ、というものがないため(多分)、中古を安心して購入できる。これまで10枚くらい買った。ただ、このブログで取り上げたのはそのうち3枚くらいである。聴いて、「よし書こう!」と思わせるインパクトが少なく、「いつか気が向いたら書くか」となってしまっているものが多い。

ところが、今回購入した「Nine Stories」は、再生して1曲目「A Little Big Life」が出てきたとたん、「いいじゃん!」となった。明るく華やか。スムーズでスピード感がある。重すぎず軽すぎず。きらめいているけどうるさくもない。

それをもたらしたのは、この曲の作曲者であるドラマーの坂東慧であると思う。

T-SQUAREの中核はギターの安藤まさひろとサックスの伊東たけしである。でも、この二人は、作曲者としては、長く続けてきたからこその壁に突き当たっていると思う。1980年代から90年代に多くの名曲を書き、それを演奏し続けることを余儀なくされる。昔の曲を忘れるわけにはいかない。その状態で曲を書けば、新しいチャレンジをしたいと思うのは自然だ。ただ、それが足かせになってしまっているのではないだろうか。

坂東慧とキーボードの河野啓三には足かせがない。昔のSQUAREの「らしさ」に対して、恥ずかしがる必要がない。坂東と河野の曲は、昔のSQUAREらしさを、より多く持っている。外から見た、SQUAREにこうあってほしい、という気持ちが、素直に反映されている。

音数が少なくシンプルで、でも細かいところはちゃんと工夫されていて、楽器好きをうならせる。作る側に過剰な気負いがなく、聴いてリラックスできる。

1曲目「A Little Big Life」はドラムの手数が少なく感じられる。まあ、自分で曲書けば、無理にフィル入れなくてもと思うもんね。それが、曲に落ち着きをもたらしている。私は基本的にはやたらと手数が多いドラマーが好きなんだけれど、それが今風でないことも理解している。ドラムが休む瞬間は、これがやりたかったんだろうなと思わせる。メロディは過剰にメロディアスでなく、インストゥルメンタルのおいしいところを持ってきている。メロディがサックスであるのも嬉しい。

2曲目「はやぶさ~The Great Journey:奇跡の帰還~」は、ゲーム音楽みたいである。これを「ださい」と片付けないところがさすがである。細かいところには、手練れの技が盛り込まれているのだから。

4曲目「ATLANTIS」は坂東の曲。ドラムのパターンがシンプルできれい。SQUAREはこれでいいんだよね。

SQUAREは、CASIOPEAと並ぶ日本の2大フュージョンバンドである。

私が大学時代に最初に誘われて入ったバンドはギター、キーボード、ベース、ドラムスというカシオペア編成で、でもコピーしたのは渡辺香津美だったりした。で、このカシオペア編成は、アマチュアにはすごく難しいのね。それで、吹奏楽団をやめたアルトサックス吹きを誘ってきてスクエア編成に変えた。

スクエア編成は、カシオペア編成に比べるとはるかに楽。絵を見た瞬間に、だれがメロディかわかるから。サックスが吹いていれば、それがメロディに決まっている。アマチュアバンドだと、PA担当者が適切にバランスを取ってくれることはあまり期待できないんだけれど、スクエア編成の場合は、音量バランスが多少狂っていても、サックスに目が行くから、そのメロディがちゃんと脳に届く。

その編成の違いは音楽に大きく影響して、SQUAREは「曲を聴かせる」バンドになった。一方のCASIOPEAは「演奏を聴かせる」バンドである。カシオペア編成はメロディの位置がはっきりしないので、ギターとキーボードの音量バランス、アレンジバランスはすごくシビアになる。それを見事にやってのけたのが野呂と向谷。で、すき間がけっこうあるからそこでドラムとベースが自由に動ける。

ということで、編成の違いから、SQUAREでは曲がとても重要なのだということを、今回のディスクが教えてくれた。

今回のディスクは、演奏も録音も良いと思う。SACDを長年作り続けてきたことが、やっと音に反映してきたのだろう。バランスがよく美しい。デジタル臭さも感じない。SACDでフュージョンを作るならこうだよね、という形ができてきた。

安藤と伊東は、なんかサイドメンっぽいんだけど、昔から聞いてきた者にあなた方の音はちゃんと届いている。いい味が出てる。

T-SQUARE、いいバンドだなぁ。

H2

2019年9月 2日 (月)

SACD: T-SQUARE「宝曲(たからのうた、takaranouta)」

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SACD: T-SQUARE「宝曲(たからのうた、takaranouta)」
Village Music, Inc. 2010年 VRCL 10102
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2019年8月にヤフオク!で購入、1580円

懐かしさ ★★★★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★
購入満足度 ★★★★★

T-SQUARE plays THE SQUARE、と副題が掲げられたアルバム。THE SQUARE時代の名曲を再び演奏し、レコーディングしたというものだ。

ミュージシャンは、大ヒット曲があると、一生それを演奏しないといけない。ライブでその曲をやらないとお客さんが満足しないからだ。歌謡曲、フォーク、ニューミュージックとかだとそれが激しいけれど、インストバンドでも、そういうことがある。Weather Reportは有名曲をメドレーで演奏していた。解散して、やっと、演奏しないで済むようになった。T-SQUAREもヒット曲が多く、メンバーが変わっても、年を経ても、バンド名がTHE SQUAREからT-SQUAREに変わっても、やはり、やり続けなければいけない曲が多いのだろう。

ということで、ライブでは演奏し続けてきただろうから、このアルバムは、録音するのは簡単な面もあったろうし、昔の演奏とどの程度違うものにするかで、悩ましい面もあったろうと思う。

全般としては、2010年の音に仕上がっていると思う。T-SQUAREは、2chではあるけれども、SACDをリリースし続けている稀有なバンドで、SACD品質の録音をするということについて、経験の蓄積があると思う。大きく言えば、このアルバムは、2010年のハイレゾな音にちゃんと仕上がっていると思う。。

ただ、EWIの音については、アナログのリリコンとは違い、昔のイメージで聴くとちょっとがっかりするかもしれない。アタックがちゃんと出ていて、それをブレスで制御しているんだけれど、それがアタックのワウにつながっていて、モコモコっと聞こえる。アタックが出ている分だけ、その後のディケイがあり、サスティンが強く響いてこない。ビブラートも控えめ。今のEWIはモデリングで抜けが悪い(外部音源を使っているかもしれないが)。サックスの方が抜けがよく感じる。

また、音全体のつぶし方が、アナログレコード、CDのころに比べて、ちょっと、控えめになっているかもしれない。大音響で聴くとすごくいいんだけれど、小音量にするとちょっと物足りないかも。これもまあ、悪い点とは言えないのだけれど。

書き出すとどうも辛口になってしまうけれど、それでも、このアルバムの購入満足度は五つ星である。

大学に入って加入したフュージョンバンドの最初のライブ(学園祭ですがな)で、Omens of Loveを演奏した。そのバンドが始まって私が加入した時はカシオペア編成であったが、私としては自分の負荷を少しでも減らしたいと思ったので、アルトサックス吹きを連れてきてスクエア編成にした。そのバンドでは遠雷もやったなぁ。

大学時代に某吹奏楽団で学生指揮をしていて、本番では外部の指揮者に振ってもらうので私は中間管理職であったわけだが、やはりOmens of Loveをやった。その吹奏楽団には、なじめないものもあって、だったらなんで学生指揮なんてやってたんだというと、引き受け手がいなかったからなのだが(2人体制にしてもらって自分の負荷は少し減らした)、3年次に1年それをやって退団することにし、最後に振ったのがOmens of Loveであった。照れ臭かったが、別れに際しての後輩のせめてもの気持ちであったから、それはありがたくいただいた。

友人が海外赴任する前にセッションをしたいという話になり、その友人以外のメンバーは初手合わせであったが、TRUTHをやった。

そんなこんなで、私としては思い出深い曲たちが、新録音でリリースされたこのアルバムは、買ってよかった1枚である。そつのない曲と演奏で、カーステレオにも好適だ。T-SQUAREファンは、ぜひお買い求めいただきたい。

H2

2018年5月 8日 (火)

SACD: T-SQUARE SUPER BAND「Wonderfull Days」

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SACD: T-SQUARE SUPER BAND「Wonderfull Days」
Village Music Inc. VRCL-10011 2008年
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2018年4月にヤフオク!で購入。777円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★
購入満足度 ★★★★

T-SQUAREが偉いと思うのは、ほとんどのアルバムをSACD/CDハイブリッドで出しているところだ。これで5.1chだったらもっといいのだが、まあそれはないものねだり。

このディスクで「うーむ」と思ったのは、VSA-919AH/NS-10M/YST-SW800またはVSA-919AH/5Cで聴くとスカスカしているのに、B3031A/BM14Sである程度音量を上げて聴くと適度な重さ(特にベース)と騒がしさがあり、実にいい音だと感じられることだ。今のモニタースピーカーで作っているということだろうか。音量を下げると中抜けして楽しくない。これは困る。

5C/NS-10Mが標準機であった時代は終わり、今はモニタースピーカーに標準機がない。そのせいか、どの機器で聴いても大丈夫、という音は作りにくくなっているのかもしれない。一方で、5C/NS-10Mの時より、いい音になっていると言えなくもない。

オーディオ的には、考えさせられる1枚である。

曲はメローで、優しくて、騒がしくて、いい感じ。演奏はオールスターキャストで、悪くはない。キーボードは昔懐かしい和泉さんもいるが、河野啓三さんの新しい試みもところどころに見られる。

T-SQUAREのディスクは、また買おうかな。

そうそう、上の写真は外箱で、中はこんな風である。

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H2

2017年7月14日 (金)

SACD: 「CASIOPEA VS THE SQUARE LIVE」

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SACD: 「CASIOPEA VS THE SQUARE LIVE」
Village Records, Inc. VRCL 10003 2004年
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2017年7月にヤフオク!で購入。1550円

懐かしさ ★★★★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★
購入満足度 ★★★★★

懐かしいことこの上なし。1984年に大学に入学して、バンドに誘われ、Omens Of Loveをコピーした。スクエアやメゾフォルテをコピーするのにはやはりサックスがいた方が都合がよく、吹奏楽団を辞めた男をバンドに誘った。Omens of Loveはニュー・サウンズ・イン・ブラスで吹奏楽の譜面が出版され、吹奏楽団でそれを振った。やめる時に送別として振らせてもらったのもこの曲だ。Truthは、友人のドラマーが海外に赴任する時の送別セッションで弾いた。ま、観客なしのお楽しみであったけれど。

最初のOmens of LoveとLooking Upで、通常の倍のメンバーがいる(KBは3人…)ゴージャズさを堪能できる。大音響で聴くと、うっとりする。曲も、名曲であると思う。ギター中心の2曲、キーボード中心の2曲は一休みという感じだが、その後次第に盛り上がり、Truth、Asayakeと続くエンディングでは、彼らの才能と努力だけではなく、音楽の神様がこの曲を与えてくれたんだなー、という感想を持つ。

しかし、うまいですね。確実な演奏。楽器を弾く喜びに満ちている。縦が合ってる。

日本のフュージョンを代表するこの2グループ。それに出会えて幸運だった。

渡辺貞夫と渡辺香津美は、フュージョンという枠ではないと思うので。ナベサダはジャズで、香津美さんは、ジャズもムードミュージックも、クラシックも素敵。香津美さんは、なんというか、ギターの人なのだと思う。

入っている音量がけっこう小さいので、カーステレオでの再生はお勧めしない(高級車に乗っていると、違うかもしれないけど)。家で、大音量でじっくり聴くのがオススメ。どのフレーズをだれが弾いているかがわからないのは、映像ソフトに比べると負けるけど、でも、音だけでも十分楽しめる。

昔のカシオペアとスクエアが好きなら、お祭りとして楽しめる1枚。

H2

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