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Steve Gadd

2020年7月23日 (木)

SACD: The Gadd Gang「Here & Now」

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SACD: The Gadd Gang「Here & Now」
Sony Music Japan International Inc. 1988年 SICP 10103
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2020年7月にヤフオク!で購入、1800円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★
購入満足度 ★★★

The Gadd Gangのアルバムは、1986年録音の「The Gadd Gang」と1988年録音の「Live at The Bottom Line」を以前に取り上げた。今回取り上げる「Here & Now」は1988年3月の録音で、Live at The Bottom Lineは1988年9月22日の録音なので、Here & Nowを作ってから、Live at The Bottom Lineが行われたことになる。

再生して、音が細く硬く高域落ちして余韻も描き切れていないように感じた。マルチトラックレコーダーがソニーPCM-3324で、マスターレコーダーがPCM-3402であるという。マスターレコーダーも44.1kHz/48kHzの16ビットなのか、と思う。

このところPCM-3324を嫌っているのだが、だったら「The Gadd Gang」はどうだったのかと見ると、これもPCM-3324である。ただ、The Gadd GangのSACDは、2007年にサラウンドミックスと2チャンネルミックスをやり直していて、2007年ミックスとオリジナルミックスの両方が収録されていて、私は主に2007年ミックスを聴いていたのだった。再度かけてみたが、2007年ミックスの音は適度に丸みをおび、SACD対応の音になっている。

Here & Nowの場合、マスタリングはやり直しているが、再ミックスはしていない。The Gadd Gangの方が、手間ひまお金をかけて作られたことがわかる。

ということで、PCM-3324だから絶対に悪い、ということでもないようだ。

楽曲はスタンダードなものが多く、ちょっと泣きそうになる。演奏は、トランペット、トロンボーン、テナーサックス奏者がゲスト参加しており、レギュラーメンバーとなったRonnie Cuberと共にホーンセクションを構成している。前作にない試みであるのだが、全体の音がビッグバンドっぽくなり、自由に演奏している感じが少し損なわれたように思う。

音質も演奏も、他のアルバムに比べて一歩譲る出来だけれど、でも、評する気持ちでなければ聴いていて楽しいし、鍵盤弾きの私はリチャード・ティーのプレイに学ぶことが多い。The Gadd Gangが好きな人は買っていいと思う。CDで十分かもしれないけど。

H2

2019年7月 7日 (日)

SACD: The Gadd Gang「Live at The Bottom Line」

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SACD: The Gadd Gang「Live at The Bottom Line」
Sony Music Japan International, Inc. 1994年 SICP 10104
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2018年12月にヤフオク!で購入、1300円

懐かしさ ★★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★★★
録音 ★★★
購入満足度 ★★★

Steve Gadd(drums)、Cornel Dupree(guitar)、Eddie Gomez(bass)、Richard Tee(piano, Rhodes piano, Hammond B-3 organ)、Ronnie Cuber(baritone saxphone)による1988年9月22日、ニューヨークThe Bottome Lineにおけるライブ録音。音はすごくよいわけではないが、CDっぽい音ではなく、磁気テープの味わいがしっかり伝わってくる。演奏が適度にルーズで、それが大変に心地よい。

このバンドの編成はちょっと変わっている。ベースはアップライトだし、サックスはバリサクだし。ライブの写真が掲載されているのだが、中央奥がガッドなのはもちろん普通であるが、中央手前左にギター、さらに左にキーボード、ドラムの右にベース、そして右端にバリサクがいる。スクエア編成だと、どう考えてもサックスが中央なのだが、The Gadd Gangは、この写真を見ただけで、普通じゃないと感じる。

4曲目に「青い影(A Whiter Shade of Pale)」が入っていて、これは、私が高校時代、エレクトーン教室に通って、教科書に掲載されていて弾いた曲である。もちろん、あまりの大ヒット曲なので、The Gadd Gangなりのアレンジがほどこされているのだが、それが、気負ったものでもなく、奇をてらったものでもなく、かといって普通でもなく、美しい。リチャード・ティーのオルガンもいい。レズリーのスローとファストの切り替えにしても、こういう音を出すには、かなりの研究と練習が必要だろうなと思う。リチャード・ティーにも、やはり私は影響を受けた。Straight to the Topのソロは、どうやってもマネできなかったけれど。

ここしばらく、SACD評を書かなかった。今年初めに「Masahiko Plays Masahiko」などに感銘を受け、それを聴き過ぎて、音楽を聴くことにちょっと疲れたのが理由である。少しずつ、音楽を聴くことができるようになってきた。またいろいろ聴こう。買っただけで聴いてないものもまだかなりある。

H2

2019年1月16日 (水)

SACD: Steve Gadd、Cornell Dupree、Eddie Gomez、Richard Tee「The Gadd Gang」

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SACD: Steve Gadd、Cornell Dupree、Eddie Gomez、Richard Tee「The Gadd Gang」
Sony Music Japan International Inc. SICP 10098 1986年、2007年リミックス
SACD/CDハイブリッド、サラウンド5.1チャンネル/ステレオ2チャンネル/
2018年11月にヤフオク!で購入、2000円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

スティーブ・ガッドというと、私にとっては、やはり、渡辺貞夫のサイドメンという印象が強い。また、ヤマハのドラムスのカタログや広告に大々的にフューチャーされていたドラマーという印象もある。早い時期に全面的にヤマハを使ってくれたビッグドラマーであったのだ。そのプレイの印象は、完璧だけれど、ちょっと面白味に欠ける、というものであった。まあ、サイドメンとしての活躍が多いので、それは致し方ない面もある。

このディスクを買ってみようと思った一つの理由は、リチャード・ティーを聞きたかったからだ。この人もやはり渡辺貞夫のアルバムやライブで親しんでおり、ヤマハのシンセにその名を冠したエレピ音が入っていたりして、私自身も影響を受けているし、ここは一つ、じっくり聴いてみたいと思った。

届いて聴いてみると、これはまた、なかなか、得難い1枚であった。

解説にも書かれているが、このバンドの一番の聴きどころは、ベースがウッドベースのエディ・ゴメスであるところだ。フュージョンというと、16ビートでギターがチャキチャキ言って、ベースがチョッパーでドコポコするのがありがちなパターンであるが、スティーブとしては、自分のバンドでそれはやりたくなかったのだと思う。1曲目はもろに4ビートであるのだが、それでもドラムがチーチッチと刻むのを潔しとしないところに、スティーブの狙いを感じる。ウッドベースのソロも面白いし、メロをギターが取ってバリサクがブコブコ言っているのも楽しい。

リチャード・ティーはエレピの名手であるが、アコピ(ライブではCP)の名手でもある。このアルバムではハモンドB3も弾いており、これはこれで、味がある。リチャードのエレピは「きれい」であり、これがローズの最高の音かというと、Weather Reportの初期のZawinulのような汚いサウンドも私は好きなのでなんとも言えないが、でも、リチャード・ティーのプレイは、大好きである。大学のFSC(フォークソングクラブ)の部室には、CP80とローズがあり、私は左手でCP、右手でローズを弾いて、リチャード・ティー風をやっていたものだ。

1曲目だけでも、ありがちなフュージョンじゃないやつ、新しくないんだけど新しい音、という狙いはよくわかるし、その楽しさを堪能できる。ゴキゲンな音である。2曲目のメロはウッドベースのボウイングで、これも、なかなか聞けない趣向と言える。5曲目はドラムオンリーであるが、これがまた、マーチングバンドをほうふつとさせ、根っこを感じさせてくれる。私はトランペット鼓笛隊とか吹奏楽とかを小学校から社会人に至るまでやっていて、特に中学と高校の時はマーチ演奏は学校で果たすべき重要な役割であったし、米国のThe University of Kansasにいた時はバスケやフットボールの応援バンドも楽しく聞いていたから(私が加入していたバンドはコンサートのみだったが)、この5曲目も楽しめた。

音も素晴らしい。1986年録音だが、ソニーのデジタルレコーダー「3324」で録音していて、そのマルチテープが残っていたらしい。劣化のないマルチがあり、それを使って、2007年に再ミックスをしている。再ミックスのプロディーサーはKiyoshi Itohで、この人は1986年の録音時にも、スティーブと共にプロデューサーとしてクレジットされている。

録音とミックスの筆頭に挙げられているのはJei Messinaという人で、再ミックスも同じ人がしている。そんなわけで、プロデューサーもミキサーも同じ人で、録音時の様子を知り尽くし、その良さを生かして再ミックスをしている。それによって、自然なサラウンドミックスが作られている。また、ステレオ2トラックの方には、2007年ミックスと、1986年オリジナルミックスの両方が収められている。3種類のミックスを聴き比べることができ、面白い。

買う時はさほど期待していなかったのだが、聴くほどに満足を得られた1枚である。4人のメンバーのだれかに親近感を感じるのであれば、ぜひ買って聴いてみてほしい。2チャンネルでも楽しめるけれど、可能であればサラウンドもぜひ。

H2

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