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Nicholas Paytonほか

2017年10月16日 (月)

SACD: Nicholas Payton, Bob Belden, Sam Yahel, John Hart, Billy Drummond「Mysterious Shorter」

20171016b_mysteriousshorter

SACD: Nicholas Payton, Bob Belden, Sam Yahel, John Hart, Billy Drummond「Mysterious Shorter」
Chesky Records, Inc. UCGT-7010 2006年
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル/4チャンネル
2017年10月にヤフオク!で購入。1000円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★
購入満足度 ★★★

ニコラス・ペイトン(トランペット)、ボブ・ベルデン(テナーサックス、ソプラノサックス)、サム・ヤヘル(Hammond B3 オルガン)、ジョン・ハート(エレクトリックギター)、ビリー・ドラモンド(ドラムス)のクインテットによる、ウェイン・ショーターの作品集。 プロデュースはボブ・ベルデンとデイビッド・チェスキーになっていて、ニコラス・ペイトンがリーダーというより、5人連名ということらしい。

シングルポイントマイクで録音しているという。1点に、フロントLR、サラウンドLRのマイクを立てたのだろう。で、「world's finest custom-made electronics」を使っているという。マイクプリとかに凝ってるんでしょうね。

そして、オーバーダブはしない、シグナルパスにコンプレッサーを入れない、マルチトラック録音をしない、大きなミキシングコンソールを使わない、というポリシーでやっているそうな。ふむふむ。

私は、今はミキシングコンソールを使っていない。その役割をしているのはFireface 800である。まあ、多少のミックスはできるのだが。マルチトラック録音はあまりしない。MIDI信号のやり取りで構成する方を好むから。コンプレッサーは、うーん、入れる(チェスキーだって、リミッターは入れてるかもしれない)。オーバーダブは、うーん、間違えると録音し直す…。

とはいうものの、大きなミキシングコンソールを買えない、置けない身としては、このディスクの音は、一つのお手本と言える。

音はどうか。

まあ、ライブ会場そのものですな。ボリュームつまみを上げると、ライブハウスに来た気になれる。ドアから漏れる音を聴くと、まさにライブハウス。大変に気持ちがいい。

ただ、4チャンネルだから、フロントLRである程度の低音が出ないと物足りない。B3031Aを使って聴いている。

編成はちょっと変わっている。ベースレスで、それをオルガンが担っている。ベースいたら、オルガンなんていらんもんね。モダンジャズのコンボでピアノやオルガンを位置付けるのは、一筋縄ではいかない。モダンジャズは、キーボード奏者泣かせの音楽だ。

ジャズのオルガンの音をまじめに聴いたのは今回が初かもしれない。エクスプレッションペダルがいい感じで、このごろ私はペダルを使わない方向にシフトしていたのだが、ちょっと戻ろうかという気持ちになった。

音楽全体はどうか。なかなかいける。かっこいい。ただ、今日のジャズが直面している問題を、ついつい考えてしまう。

一つの問題は、先人が偉大過ぎて、なかなか太刀打ちできないこと。ほんと、編成を工夫するくらいしかないんだよ。まじで。

もう一つの問題は、マルチトラックでオーバーダブをしまくって緻密に作った音楽に比べて、「適当なことをその場でやって済ませてる」感が消えないこと。即興を重視すればそうならざるを得ないんだけど、それって、今のリスナーのほとんどにはわかんないよね。ジャズをわからん奴に聴かせてもしょうがないのかもしれないけど、でも、それを続けているうちに、ジャズを聴く人が消滅しちゃうんじゃないだろうか。

もう一つの問題は、伝統を重視すると古臭く聴こえること。ジャズは確かに、クラシックになるしかないのかもしれないけれど(このディスクの制作元は「ユニバーサル クラシック&ジャズ」だそうな)、それってどうなのよ、という気持ちも、私の中からは、なかなか抜けない。

ザビヌルやジャコやショーターを聴く時は、何も考えなくて済むんだけどね。

家をジャズのライブハウスにしたい人にお薦め。ライブ行くより安いよ。

H2

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