SACD: ケイ赤城トリオ(Kei Akagi Trio)「VIEWPOINT」
SACD: ケイ赤城トリオ(Kei Akagi Trio)「VIEWPOINT」
VIDEOARTS MUSIC, Inc. VAGV-0001 2000年(録音は1999年12月19~21日)
SACD、ステレオ2チャンネル
2018年3月にヤフオク!で購入。1500円
懐かしさ | ★★ |
楽曲 | ★★★ |
演奏 | ★★★★★ |
録音 | ★★★★★ |
購入満足度 | ★★★★★ |
あらこんなところにジャズの巨人が、という感じである。私は不勉強なことにケイ赤城というピアニストを知らなかった。鈴木良雄の時にも同じことを書いた。SACDを買おうかとネットサーフィンしているうちに、このディスクを見付けて買ってみた。すばらしい。こういうのがあるから、SACD購入はやめられない。
メンバーはケイ赤城(pf)、鈴木良雄(b)、村上寛(ds)である。曲はジャズスタンダード(といってもかなり玄人好みのもの)と、ケイ赤城のオリジナル。2曲はピアノソロで、それがまた素晴らしい。必聴。
このSACDは、「Recorded direct to two track by using DSD system at Sony Music Shinanomachi studios, Tokyo」であるという。PCMのマルチに入れていないのだ。一発録りだよね。まあ、これだけのメンバーなら、演奏を一発で録るのはどうってことないだろうが、音をその場で完成させ、バランスをその場でとったエンジニアは、大したものだと思う。音がきれい。実にきれい。ピアノトリオやピアノソロをこんな音に録れるんだ、というのに感激した。
曲も演奏も、文句を付けるところがない。ちゃんと歌っている。弾いてるだけ、では決してない。こういう巨人がいるから、その後に続く人は大変なんだよな、やっぱり。懐古的でもなく、ちゃんと前進している。
ピアノとベースのリズムを合わせてたり、ユニゾンしたりしているのに新しさを感じる。ベースのビートが単調でなく、またうまくはめてきている。
全体の印象は優しい。うまさをひけらかしてるんじゃなくて、あたたかい。下手な私にも、「いいじゃん、思う通りやってみれば」と言ってくれているような音。緊張感は、ちょうどよい程度にしかない。力が抜けている。さすがベテラン。
ジャズは死んでない。すごい。ジャズが好きな方はぜひ。
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以下のリンクは、おそらく、1番目がSACDで、2番目が「オンデマンドCD」で、3番目がCDと思われます。購入の際はフォーマットをお確かめください。