SACD: 藤原道山(Dozan Fujiwara)×冨田勲(Isao Tomita)「響(kyo)」
SACD: 藤原道山(Dozan Fujiwara)×冨田勲(Isao Tomita)「響(kyo)」
コロムビアミュージックエンタテインメント COGQ-36 2008年
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル/5.1チャンネル
2017年4月にヤフオク!で購入。1480円
懐かしさ | ★★★ |
楽曲 | ★★★★★ |
演奏 | ★★★★ |
録音 | ★★★★ |
購入満足度 | ★★★★★ |
後期「トミタ」サウンドを堪能できる逸品。「ひぐらし」という曲は藤原道山の即興に冨田が背景音を付ける形で作られたため、藤原道山作曲になっているが、他は冨田勲の作曲。
1曲目を鳴らした瞬間、5.1チャンネルスピーカーの鳴り方が「ぼく流の5.1サラウンド」(冨田勲自身の解説から引用)であることに感動した。惑星など、昔の4チャンネルをSACD化したものだと、昔が4チャンネルだから今も4チャンネルだったりするわけだが、このディスクは、5.1チャンネルが、ちゃんと使われていて、いい。昔の冨田勲はもちろんいいが、このディスクは、入手できて本当によかった。
ストリングスのサウンドとかが、新しい便利なシンセを使っている分、前期サウンドに比べると、手抜き感がある。でも、その分S/Nはいい。これはこれで、いい。
藤原道山の尺八も素敵。見事に主役を担っている。
解説書にも力が入っている。冨田、藤原の文章に加え、一ノ瀬雄彦による「時空を超えた音楽の旅」という解説があり、これの情報量が多いのがよい。勉強になる。
解説を読み、聴いていると、ところどころ、昭和の日本の風景が浮かぶ。
私にとっては、何度も聴いて、お手本にしたい1枚。どういう人に薦めるかというと、やはり、まずは冨田勲のファンである人。必聴でしょう。あと、5.1チャンネル再生環境がある人。再生セットがよく鳴りますぜ。
ここまで書いてから、2チャンネルで聴いてみている。ちゃんと仕上げてあるけれど、でも、5.1チャンネルを聴いた後だと、少し物足りないかな。
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