アナログのレコードを聴いて思うこと
アナログのレコードを久々に聴いた(前回の記事はこちら)。中学生か高校のころに買ってもらったソニーのターンテーブルを、その数年後に姉が買ったパイオニアのミニコンポに接続したセットが実家にあり、そこでDeep Purpleの「BURN」を最初にかけ、次にCarpentersの「Now & Then」、Carpentersの何だったか確認を怠ったLPをかけた。
ターンテーブルの上には盛大にほこりが積もっていたが、まあなんとか再生できた。ぷちぷち言うノイズも、最初は気になったが、徐々に軽減された気がした。
アナログのレコードって、小さい音はさほど小さくないし、大きい音はさほど大きくない。CDに比べると、やはりダイナミックレンジが狭いのかな、と思った。で、それが、リスナーとしては楽だ。大きい音が出過ぎてボリュームつまみを絞ったり、音が聞こえなくてボリュームつまみを上げたりしなくて済む。安心して聴ける。
米国ではアナログレコードの売り上げが音楽CDの枚数を上回った、とかなんとかいう記事を読んだ気がする(時事通信の記事はこちら)。さもありなん。「温かみのあるレトロな音色」(前掲記事)というよりは、「ダイナミックレンジが狭い、楽に聴ける音」と表現した方がよいのではないか、と思ったりする。
一方で、上の写真の「BURN」は1974年のアルバムであるから、今年から数えると49年前のものだ。ほぼ50年を経過したレコードを、今でも再生できるという、その事実には、多少なりとも感動せざるを得ない。懐かしい音である。年配者の懐かし消費というのはけっこうパワーがあると思っていて、レコードにはそれを喚起する力がある。
アナログレコードも、音楽CDも、SACDも、それぞれに良さがある。
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