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2023年3月

2023年3月12日 (日)

SACD: Glenn Gould「Bach: Concerto in F Major "Italian"」

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SACD: Glenn Gould「Bach: Concerto in F Major "Italian"」
Sony Music Entertainment, Inc. SRGR 716 1960年
SACDステレオ2チャンネル
2023年3月にヤフオク!で購入。1300円

懐かしさ ★★★★
楽曲 ★★★★★
演奏 ★★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

このところ頭に来ることが多く、神経がやられて参っていたところで、このディスクが到着したので再生した。少し元気になれた。

このディスクにおけるグールドの演奏は、自由で楽しく、美しい。もちろん彼なりにいろいろと苦労はしてきたのだろうけれど、それをかき消すほどの、楽しさと喜びがあるように感じる。美しいって、こういうことなんだなぁ、と思う。

グールドのディスクでは、グールドの意向に沿って、テープの切り貼りがされていた、というようなことを聞いたことがある。それも楽しかったのかもしれない。

1960年はアナログのテープとレコードの時代だから、録音段階でも、カッティングの段階でも、しっかりコンプレッション(音量レベル差の圧縮)がかけられていたはずだ。SACDは針飛びを気にする必要はないけれども、マスタリング時にはある程度のコンプレッションがされたのではないだろうか。

聴いた感想としては、うまい具合にコンプレッションがかかっていると思う。再生音量が大きくても小さくてもちゃんと響くし、音量つまみに手を伸ばしたいと思うことがない。BGM的に再生できる。聴き始めれば、内容に引き込まれて40分5秒があっという間だ。で、もう一度再生しようと思う。

名盤のSACD化は、これからもやってほしい。

米国でレコード人気、CDの販売枚数上回る 35年ぶり」という記事を読んだ。2022年の米国でのレコード販売枚数は4100万枚で、CDの販売枚数3300万枚であったという。アナログレコードも悪くはないけれども、パッケージで音を楽しむ人が増えているなら、そうした聞き手向けに、SACDのプロモーションを、ぜひまたやってほしいと思う。

H2

2023年3月10日 (金)

SACD: Ulrich Herkenhoff「Balkan Rhapsody」

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SACD: Ulrich Herkenhoff「Balkan Rhapsody」
Musikproduktion Dieter Oehms GmbH OC 603 2005年
SACD/CDハイブリッド、マルチチャンネル(4ch?)/ステレオ2チャンネル
2023年3月にヤフオク!で購入。790円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

マルチチャンネルで音楽を聴くことの至福。こういうのがあるから、SACD購入がやめられないのだよなぁ。

このディスクを買おうと思ったのは、パンフルートの音がどんなものか知りたかったからだ。パンフルートという楽器は、身近で見たことも聞いたこともない。この楽器の印象が強いのは、General MIDI規格にそれがリストされていて、1992年末に買ったローランドSC-33で打ち込みをしていた時に、メロディにその音を使うことが多かったからだ。私にとっては懐かしい音色の一つで、2022年にも手慰みで1曲作ったりした(その音はこちら)。

ただ、本物は全く知らない。それも問題があるので、このディスクを買って聴いてみようと思った。

再生して、「あー、こういう音なんだー」という感動があった。アタックは、遅くも早くもできるのね。尺八に近いかも。

Ulrich Herkenhoffという人は、今回初めて名前を知った。オフィシャルWebサイトはこちら。大したもんだと思う。パンフルートの後ろでは、交響楽団が演奏し、指揮は上岡敏之。上岡氏のWebサイトはこちら。この人も私は初耳で、おー、すごい人がここにもいた、と感じた。

このディスクは、録音が素晴らしい。クラシック音楽はコンサートホールや教会などでの録音が多いが、これは録音スタジオで、パンフルートがまさに、そこで鳴る。音の配置と混ざり方が素晴らしく、マルチチャンネルで音楽を聴く至福を感じる。音量の大小(コンプレッションというべきか)も絶妙で、聞こえなかったりうるさかったりしない。欧州の録音技術ってすごい。

エンジニアが2人いて(録音日が違うからかな)、エンジニアによって音は違う。どちらかというと、トラック1~5、13~25の人の方が好み。

映画音楽では、クラシックのスタジオ録音も時々耳にするんだけど、映画音楽だとやっぱり、映像と組み合わせてナンボ、であり、音楽を単体で楽しむことは難しい。マルチチャンネルで音楽を楽しむ、というのは、やはり、SACDが登場したことで復活した行為であり、その点で、SACDというメディアは高く評価されてよいのではないかと思う。

まあ、マルチチャンネルで音楽を再生するのは、ある程度の設備投資が必要なので、それをする人が多くないのはよくわかっている。

私が少年だった1970年代、レコードの4チャンネル再生というものがあった。それってすごいんだろうなぁ、と憧れたが、親にその環境を整えてくれとは言えなかった。オーディオマニア的な行為だからねぇ。というか、ねだりたいものが他にたくさんあったから、そこまでは言えなかったというべきだろう。

2005年にこんな素敵なディスクが作られて、それが自分の手元に来て、良い音を楽しめていることを、心から嬉しく思う。

H2

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