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2021年8月28日 (土)

SACD: Pat Metheny「Bright Size Life」

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SACD: Pat Metheny「Bright Size Life」
ECM Records GmbH, Universal Classics & Jazz A Universal Music Company PROZ-1089(ECM 1073)1976年(録音は1975年12月)
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2021年8月にヤフオク!で購入。2100円

懐かしさ ★★★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

1976年に発売されたPat Metheny(パット・メセニー)の初リーダー作を、2017年にマスタリングしてSACD化したディスク。ベースはJaco Pastorius、ドラムスはBob Moses。3曲目はギターのオーバーダブだが、他はトリオの演奏である。

ビブラフォン奏者のGary Barton(ゲイリー・バートン)が、1975年12月に書いた解説が、ジャケットの裏面に記されている。元のLPのジャケットの裏面を縮小印刷してあるため文字が小さく、イメージスキャナーでコンピューターに取り込んで読んだ。出会いについては「this kid who looked about forteen(14歳くらいに見えるこの子)」とPatのことを表現している。天才少年だったんだろうなぁ。

ゲイリーの解説は「I personally feel this is a great record and recommend it to everyone. It's positive and hot and simply excellent.(私は個人的に、これは偉大なレコードですべての人に薦められると感じている。ポジティブでホットで、シンプルに素晴らしい。)」という言葉で締めくくられている。

まさにその通り。大変に素晴らしいディスクだ。録音に要した時間は6時間。発売された1976年の売上は800枚であったという。時を経て輝くディスクと言えるだろう。

録音は素晴らしい。左にベース、右にギター、ドラムスは左右に大きく広がって存在する。面白いのは、ベースとギターに余韻(ディレイかな)が多めで、ドラムスがドライに近いことだ。けっこうユニークな音像だろう。

当初Genelec B3031A×2で聴いていて、気持ちベースが小さいかなぁ、ギタリストのリーダーアルバムだから忖度したか?と思った。名プロデューサーのManfred Eicherがそんなことをするわけはなく、Dynaudio BM14Sを加えたら、ベースがうまく広がり、バスドラムが聞こえるようになった。50Hzより下、かなり低いところの情報がしっかり収められているようだ。低域がしっかり聞こえるオーディオシステムで再生することをお勧めする。

パット・メセニーは1978年にPat Metheny Group(PMG)を結成し、シンセサイザーを多用するようになる。それはそれで好きではあるのだが、PMG以前に出していた音がどんなものであったかを、このBright Size Lifeというディスクで知ることができる。

組んでいるのが、早逝したジャコ・パストリアスであるのが泣ける。ジャコは1976年にWeather Reportに加入してスターダムに駆け上がることになるわけだが、このディスクではそれ以前のジャコを堪能できる。まあ、同じと言えば同じなのだが。

パットとジャコの音は、自負を持ちながらも、謙虚さと初々しさを感じさせる。全体として、ハードというよりは美しい。ホットではあるが、ダーティやヘビーではない。ボブは若い才能を優しく支えている。さわやかだ。

過去の名盤をSACD化するというビジネスは、アナログマスターが良い状態で残っているならば、工程は少なく、ほどほどの予算で素晴らしい結果を得られるものであると思う。ただ、マスタリングをどじると、「SACDなのに音が悪い」となってしまうから、作業に慎重さが求められることも確かだろう。このディスクは、いい感じでSACD化してくれたと思う。

44.1kHz16ビットにマッピングされることもなく、アナログレコードにおける埃との闘いも避けられる。SACDをかけて、うーん、マスターテープはこういう音なんだろうなぁ、と思う。

過去の名盤のSACD化は、これからもぜひやっていただきたい。限定版じゃなく、定番として売ってくれるともっと嬉しい。

ジャズが嫌いではない、すべての人にお薦めする。

下のリンクUCGU-9061は、2017年リマスタリングの同一音源を通常版のSACDとして2021年に発売したものであろうと思われる。

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