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2021年7月

2021年7月16日 (金)

SACD: 曽根麻矢子(Mayako Sone)「Chaconne」

20210716a_mayakosone_chaconne

SACD: 曽根麻矢子(Mayako Sone)「Chaconne」
Avex Inc. AVCL-25017 2004年
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2021年7月にヤフオク!で購入。810円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★
購入満足度 ★★★

チェンバロのディスクを買ったことがなく、買ってみた。チェンバロって何か、をネット検索し、ドイツ語だとチェンバロで、英語だとハープシコードであることを知った。そうか、同じものなのね。

1曲目がバッハの「平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第1番 ハ長調:前奏曲」で、最初の「ドミソドミソドミ」を聞いただけで違和感満載になってしまった。そこからタメを作るか!というのがかなりの驚きだった。冒頭部だけでなく、この人の演奏はタメやポーズが多い。

この曲は自分で時々弾くのだが、最後にリタルダンドを入れるのを除けば、インテンポで弾いてきた。テンポの揺れ、ポーズはこの曲の数学的な美しさをそこねると感じていたからだ。下のモノフォニック・シンセサイザーによる演奏は、私が2019年に録音したものである。

BOOMSTAR 5089 plays "Präludium Aus dem wohltemperierten Klavier"

上の私の演奏では、最後のリタルダンドを除き、クォンタイズ(音の頭をコンピューターのソフトウエアで揃えること)をかけている。それはもちろん、多くのクラシックの愛好者の方には理解しがたいことであるとは知っているけれど、でも、私としてはインテンポなわけだ。

そんなわけで、今回紹介するディスクの1曲目を聞いた時はけっこう驚いた。トラック6の「メヌエット ト長調」も最初の部分はよく弾くので、これもまた、いろいろと驚かされるものがあった。

演奏についてはいろいろと驚かされるんだけれども、でもなんというか、「あー、こういう風に弾く手もあるよねー」という点では、気付きと学びをもたらしてくれたので、このディスクと演奏者に感謝している。

さて、このディスクを買おうと思ったきっかけは、「本物のチェンバロのディスクを聴いてみたい」であった。チェンバロはあまり台数のある楽器ではなく、見ると「おお珍しい」と思ってしまう。生演奏を聴いたことはなく、本物を弾いたこともない。

しかしその一方で、チェンバロの音に相当に親しんでいるのも事実だ。1983年に登場したヤマハDX7を私は1984年に買ったが、付属のROM(Read Only Memory)カートリッジ1の19番には「HARPSICHORD 1」という音色があった。1984年の時点で、私はこれを弾いていたはずだ。

ハープシコードの音色はシンセ音色の定番の一つとなった。GM(General MIDI)の音色リストにも入った。昔のシンセの音を紹介する際に録音したものを2点見つけたので、以下で紹介する。2つとも手弾き無修正。

Roland SN-U110-01 "Pipe Organ & Harpsichord"「01-001 HARPSI 1」

Alesis Fusion「B-3 Pluckermann Harpsi」

で、今回のディスクでは、デイヴィッド・レイ氏が1707年のニコラ・デュモンの作品などを参考に作ったチェンバロを使っている(詳しい情報はこちら)。録音はHakuju Hallで行われた。

その録音を聞いた私の感想はというと、そっかー、本物はこんな音なのか、であった。タッチで強弱を付けられないとこういう音なんだな、と思う。タッチで強弱を付けられる偽物を弾いてきたので、ちょっとあっけにとられた。

チェンバロは、そんなに音量が出る楽器ではないと思う。ホールでコンサートをする、という楽器ではないのではなかろうか。だとすると、このディスクのように残響を多くしないで、サロン風のそんなに広くない部屋で、目の前で鳴っているように演出してくれた方がよかったのではないか。ホールで演奏しないで、スタジオの方がよかったのではないか。

そんなわけで、曲も演奏も悪くないのだが、録音は凡庸であると思う。

Avexのクラシックのディスクは、このブログでも複数紹介していて、素晴らしいものもあるのだが、今回のディスクは企画からして凡庸な気がする。

チェンバロに興味がある人にお薦めする。私としては、勉強になるディスク、参考になるディスクであった。弾き慣れた曲、聞き慣れた曲があるのも嬉しかった。

H2

2021年7月 2日 (金)

SACD: 小澤征爾/水戸室内管弦楽団/宮本文昭 他(Seiji Ozawa, Mito Chamber Orchestra, Fumiaki Miyamoto)「R.シュトラウス:オーボエ協奏曲 他(R.Strauss: Oboe Concerto etc.)」

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SACD: 小澤征爾/水戸室内管弦楽団/宮本文昭 他(Seiji Ozawa, Mito Chamber Orchestra, Fumiaki Miyamoto)「R.シュトラウス:オーボエ協奏曲 他(R.Strauss: Oboe Concerto etc.)」
Sony Music Direct (Japan) Inc. DYCC 10097 1999年
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2021年6月にヤフオク!で購入。1200円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★
購入満足度 ★★★★

私の少年時代はThe Beatlesが世界的ヒットを飛ばした後だった。中学校の下校時に流れる音楽は「Hello, Good Bye」だったし、吹奏楽部は「Ob-La-Di, Ob-La-Da」「Yesterday」「Hey Jude」とかを演奏していた。YMOの「Day Tripper」にもしびれた。高校1年の時にエレクトーン教室に行き「Let It Be」を弾いた。ビートルズの曲は、3曲を今でもピアノのレパートリーにしている。ビートルズは20世紀最高の音楽ではないか、と思っていた。

ところがどっこい。私の子供はビートルズに何の感興も呼び起こされない。反応なし。

そんなわけで、歌詞のある音楽は、一時的なインパクトは大きいが、時代が過ぎると忘れられることが多いのではないか、と思うようになった。「歌は世につれ、世は歌につれ」というわけだ。

そんなことを考えているせいか、上のディスクをかけて、モーツァルトのフルート協奏曲第1番ト短調K.313に一発でやられた。花が咲いているように美しい。続くファゴット協奏曲変ロ長調K.191も感動した。今も演奏され、愛される音楽であり、100年後もそうかもしれない。フルートの工藤重典、ファゴットのDag Jensen、いずれも素晴らしい。

この2曲に比べると、続くR.シュトラウスのオーボエ協奏曲ニ長調は、私は、今ひとつであると感じた。かけておいて嫌な音ではないが、引き込まれるものがあまりない。

モーツァルトって、天才だなぁ、とこのごろ感じる。それを見せてくれる小澤征爾と水戸室内管弦楽団も大したものだ。

ステレオ2チャンネルのみであるが、録音も悪くない。ブックレットに録音についての言及が少ないので、デジタルマルチで録音したのか、アナログマルチなのか、デジタル2チャンネルなのか、アナログ2チャンネルなのかはわからない。1999年の録音だから、デジタルではなかろうか。SACD化に当たってDSDマスタリングをしたという。デジタル臭さはほとんど感じない。うまく処理されていると思う。音量がわりと一定で、家庭でスピーカーを鳴らす際に、あまり神経を使わなくて済む。

自分が音楽を作る場合、それでお金が入るということはないので、できれば、あまり飽きられない、時代と関係が薄いものを作りたい。そういう気持ちがあるから、このごろ、ポップな音楽をあまり聴かないのかもしれない。

モーツァルトが嫌でないすべての人にお薦め。下記の商品リンクはどれがSACDなのかわかりにくいので、SACDを必要とする方は、十分お気を付けください。

H2

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