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2020年8月 9日 (日)

SACD: 冨田勲(Isao Tomita)「火の鳥(Firebird)」

20200809h_isaotomitafirebird

SACD: 冨田勲(Isao Tomita)「火の鳥(Firebird)」
Vocalion Ltd 2019年 CDSML 8558
SACD/CDハイブリッド、サラウンド4.0チャンネル、ステレオ2チャンネル
2020年8月にamazon.co.jpで購入、1800円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

このSACDは2019年にリリースされた。冨田勲が1976年に発表した「火の鳥(The Firebird)」のマスターテープを基に、Michael J.DuttonがマスタリングをしてSACD化している。1976年のアナログレコードはSQ4チャンネルであったろう。

私が少年であった1970年代。家に「驚異の4チャンネルSQサウンド」という4枚組があった。NHKの「オーディオ入門」のテキストを買って、日時を調べてテレビの前に座っていた私は、4チャンネルの音をいつか聴いてみたいと思っていた。とはいうものの、その4枚のためにステレオセットに投資してくれとは、父にはとても言えなかった(というか、中学入学のお祝いに、自分の部屋で自由に使える、アイワのでかいラジカセを買ってもらったんだった)。

夢の4チャンネル再生が、今になってかなうとはねぇ。

冨田勲の火の鳥はCD化はされていたが、SACDは今回が初である。他のレコードは冨田勲本人によってDVD-Audio化やSACD化がされているものが多い。それらはもちろん悪くはないのだが、本人は過去の本人に対してあまりリスペクトを抱けないものなので、ついつい改良、改変してしまうものである。その点、今回のvocalionによるSACD化は、過去の音源に対する敬意が十分に感じられる出来で、新たなやり方を提示したと言える。

4.0チャンネルでSACD化するか、5.0チャンネルか、5.1チャンネルか、といった選択は、難しい。

今回の火の鳥は、オリジナルママの4.0チャンネルだ。1970年代のステレオセットは、3ウェイのフロア型や巨大ブックシェルフ(スタンドを別に買えという意味だ)が最上級とされており、そうした大きいスピーカーを4個並べるというのが当時の理想のシステムであっただろう。

そんなわけで、今回の火の鳥は、フロントLRとサラウンドLRに、それなりに大口径で大出力のスピーカーがある状況でないと、本来の音では鳴らない。フロントLRがヤマハNS-10M、サラウンドLRがBehringer B2030Pという組み合わせで鳴らしたところ、どうも物足りなかった。フロントLRがGenelec 1031A、サラウンドLRがBehringer B3031Aという組み合わせにし、座る位置を調整して、やっといい音になった。

1970年代の冨田勲を、結局、誰も超えられなかったのかも、と思わせる、すばらしいシンセ音楽だ。

一つだけ難癖を付けるとすると、フォルテシモがもう少し大きくてもよかったのではないかと思う。

私がストラビンスキーの火の鳥を初めて聴いたのは、自分が所属していた吹奏楽団の演奏である。フィナーレの部分だけだが。昔は、楽譜を渡されて、その曲を他の人が演奏するのを一度も聴かないまま、練習するというのはよくあることだった。火の鳥のフィナーレは、唇がへろへろになるまで息が上がるまで吹き続けるものだ、と思い込んでいるので、今回のディスクの火の鳥のフィナーレは、あっさりしているように感じる。やれやれ。

マスタリング時に、リミッターかけちゃったのかなぁ。

フォルテシモを大きくするということは、他を小さくするということと同義だからなぁ。

何はともあれ、このディスクを作ってくれたvocalionを、大いに称えたい。

手持ちのオーディオシステムに自信があるオーディオ愛好者にお薦めする。また、シンセサイザーを志す人は、このディスクを納得いく音で再生できる環境を整えることから始めてもいいかもしれない。それほど素晴らしいディスクだ。ステレオ2チャンネルも悪くはないが、できればSACDの4チャンネルを聴いていただきたい。

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コメント

冨田勲の4chは全てCD-4です。リリースしていたRCAがCD-4を選択していたからでしょう。
「アーティストに無断でレコード会社が勝手に4ch化していた」事が多く批判が多かった4chですが、冨田勲自身はサラウンドに非常に積極的でした。とっくにアナログ4chが廃れた1979年までCD-4盤を出してました。デジタル時代になってもSACDやDVDオーディオでサラウンドで出しています。
我が家ではアナログ4chを今でも再生可能です。CD-4はアナログ4chの中では一番分離がいいですが、溝の状態にデリケートでノイズが出やすいのが難点。

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