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2020年7月

2020年7月26日 (日)

DVD-Audio: 冨田勲(Isao Tomita)「惑星 2003(The Planets 2003)」

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DVD-Audio: 冨田勲(Isao Tomita)「惑星 2003(The Planets 2003)」
Plazma Music 2003年 COAQ-15
DVD-Audio、サラウンド4.1チャンネル、96kHz24ビット
2020年7月にヤフオク!で購入、2300円

懐かしさ ★★★★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

冨田勲の惑星については、こちらでSACDの「惑星 ULTIMATE EDITION」を紹介している。2003年にDVD-Audioが出て、2011年にSACDが出た。SACDを聴いて、LPレコードで聴いた2チャンネルの記憶とイメージが違うなぁ、と思ったので、2003年のDVD-Audioも聴いてみたいと思っていた。入手できて、本当に嬉しい。

2003年のDVD-Audioは4.1チャンネルで、2011年のSACDは4.0チャンネルだ。SACDは再生するのに手間がかかったが、DVD-Audioの方は、普通にAVアンプで再生して、普通にまともな音がする。楽でよい。

2011年のSACDは音が足され、曲が挿入され、昔のレコードとは大きく違うものであったが、2003年のDVD-Audioでは音は加えられていないようだ。「今回のアルバムは、ほとんどMOOG IIIアナログシンセサイザーによる音源とアナログシーケンサーを使用しています」と記されている。それでも、昔の記憶に比べると、聞こえなかった音が聞こえてきたように思う。

うんうん。こうだよね、と思う。アナログレコードを聴いた時は、2チャンネルでこれだけすごいんだから、4チャンネルってもっとすごいんだろうなぁ、と思った。それが、やっと聴けた。嬉しい。

昔の記憶だと、ここはもっとどかーんと来たような気がする、というのはある。2チャンネルだし、アナログレコードだからカッティング段階でコンプレッションがかかったろうし、それをカセットテープにダビングする際にもコンプレッションがかかったはずなので、それで違うのかも、と思う。

このDVD-Audioで惜しいことの一つは、2チャンネル音声が収録されていないことだ。ダウンミックスで聴くしかない。ただ、やってみたら、記憶のイメージにかなり近かった(当たり前と言えば当たり前だが)。最初から最後までぶっ通しで再生して、聞き惚れてしまった。

もう一つ惜しいのは、このDVD-Audioディスクの入手が難しくなりつつあることだ。いろいろな音が、消えていってしまうなぁ。

H2

2020年7月25日 (土)

CD+DVD-Audio: Emerson, Lake & Palmer「Emerson, Lake & Palmer」

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CD+DVD-Audio: Emerson, Lake & Palmer「Emerson, Lake & Palmer」
Leadclass Limited under exclusive license to Sony Music Entertainment UK Limited 2012年 LC12723
2CD+DVD-Audio(5.1チャンネルサラウンド、ステレオ2チャンネル、いずれも48kHz24ビット)
2020年7月にヤフオク!で購入、1800円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★★

シンセ弾きでKeith Emersonを知らない人も、今はいるんだろうけれど、私がシンセサイザーに憧れた1970年代には、Keith Emersonは偉大な存在の一人であった。家には姉が購入した「Tarkas」のLPがあり、これはどうも理解しがたかったけれど、後に小遣いをためて自分で購入した「In Concert」は大好きだった。Peter Gunnのテーマは簡単だったので自分のバンドで練習曲にしていた。

そんなわけで、ELPのハイレゾ音源を一つくらいは買いたいと思っていたのだった。

シンセサイザーは本格的に導入されていない。ディスク1の「Tank」ではエマーソンの「シンセ弾き始め」が興味深い。他の曲ではピアノが目立つ。美しい(ところどころ歪みっぽいが、私としては許せる)。オルガンもけっこう積極的に使われていて、John Lordとはまた違った妙技が聴ける。後のスタイルが確立されつつある様子がうかがえる。

5.1チャンネルはセンターヘビーでちょっと驚いたりもするが、聴いていて楽しい。フロアノイズは抑えられている。5.1チャンネルサラウンドとステレオ2チャンネルで曲目が違うし、さらにCDも2枚あるので、全部聴くには時間を要する。

年を取ると、若い時に聴いていた音楽、もしくは若い時に聞けなかった音楽を聴きたくなるものだ。入手できて嬉しい。

H2

 

2020年7月23日 (木)

SACD: The Gadd Gang「Here & Now」

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SACD: The Gadd Gang「Here & Now」
Sony Music Japan International Inc. 1988年 SICP 10103
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2020年7月にヤフオク!で購入、1800円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★
購入満足度 ★★★

The Gadd Gangのアルバムは、1986年録音の「The Gadd Gang」と1988年録音の「Live at The Bottom Line」を以前に取り上げた。今回取り上げる「Here & Now」は1988年3月の録音で、Live at The Bottom Lineは1988年9月22日の録音なので、Here & Nowを作ってから、Live at The Bottom Lineが行われたことになる。

再生して、音が細く硬く高域落ちして余韻も描き切れていないように感じた。マルチトラックレコーダーがソニーPCM-3324で、マスターレコーダーがPCM-3402であるという。マスターレコーダーも44.1kHz/48kHzの16ビットなのか、と思う。

このところPCM-3324を嫌っているのだが、だったら「The Gadd Gang」はどうだったのかと見ると、これもPCM-3324である。ただ、The Gadd GangのSACDは、2007年にサラウンドミックスと2チャンネルミックスをやり直していて、2007年ミックスとオリジナルミックスの両方が収録されていて、私は主に2007年ミックスを聴いていたのだった。再度かけてみたが、2007年ミックスの音は適度に丸みをおび、SACD対応の音になっている。

Here & Nowの場合、マスタリングはやり直しているが、再ミックスはしていない。The Gadd Gangの方が、手間ひまお金をかけて作られたことがわかる。

ということで、PCM-3324だから絶対に悪い、ということでもないようだ。

楽曲はスタンダードなものが多く、ちょっと泣きそうになる。演奏は、トランペット、トロンボーン、テナーサックス奏者がゲスト参加しており、レギュラーメンバーとなったRonnie Cuberと共にホーンセクションを構成している。前作にない試みであるのだが、全体の音がビッグバンドっぽくなり、自由に演奏している感じが少し損なわれたように思う。

音質も演奏も、他のアルバムに比べて一歩譲る出来だけれど、でも、評する気持ちでなければ聴いていて楽しいし、鍵盤弾きの私はリチャード・ティーのプレイに学ぶことが多い。The Gadd Gangが好きな人は買っていいと思う。CDで十分かもしれないけど。

H2

SACD: Tony Williams Trio「Young At Heart」

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SACD: Tony Williams Trio「Young At Heart」
Sony Music Entertainment (Japan) Inc. 1996年 SRGS 4516
ステレオ2チャンネル
2020年7月にヤフオク!で購入、1500円

懐かしさ
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★

トニー・ウィリアムスは若い時からマイルスの楽団で活躍した天才ドラマーだ。「Young At Heart」は、トニーが遺した唯一のピアノ・トリオ作品で、また、遺作でもある。11曲、1時間9分におよぶ演奏を披露しており、ピアノ・トリオの音楽を堪能できる。

Paul Migiloratoは解説で「this is Sony's first use of its Direct Stream Digital recording technology」と書いている。レコーディングスタジオの白黒写真が掲載されており、パッチベイの手前に量産品とは思えない録音機とノートパソコンが写っている。ミックスについてのクレジットがないので、2チャンネル1発録りだったろうと推測する。

岩浪洋三は解説で「録音のよさも手伝って、演奏のすばらしさが一段と輝きを増している。これが<MASTER SOUND>(DSD:ダイレクト・ストリーム・デジタル/SBM/PDLS/ULTレーザー・カッティング・システム)のよさなのであろうか」と書いている。1996年に発売されたのはCDで、DSD録音しても、その良さをストレートに商品化することはできなかった。

今私が聴いているのは、1999年に発売されたSACDだ。「DSD Recording」のロゴが誇らしげに示され、「このSACDは、オリジナルからすべてDSD方式で録音されています。100kHz迄もの広い周波数範囲の音をお楽しみ頂けます」と記されている。

このところ、SACDを聴いて、うわー、デジタルマルチトラックレコーダーの音がCDみたいだ、と思うことが何回かあったのだが、この「Young At Heart」はそういうことがない。さすがDSDレコーディングである。一発録りであるせいかバランスは細かく追い込めておらず、心なしかドラムの音量が控えめであるが、まあ、主役が前面に出てくる必要もないので、これはこれでよい。

曲も演奏も、図抜けたものではないが、それでも、ピアノ・トリオの最良のものの一つだと思う。こういうディスクが、日本で作られたことを誇りとしたい。入手できそうなら、ぜひお聴きいただきたい。

H2

 

2020年7月22日 (水)

CD+DVD-Audio: Dream Theater「Dream Theater」

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CD+DVD-Audio: Dream Theater「Dream Theater」
Roadrunner Records, Inc. 2013年 WPZR-30479/80
CDステレオ2チャンネル+DVD-Audio サラウンド5.1チャンネル/ステレオ2チャンネル(いずれも96kHz、24ビット)
2020年7月にamazon.co.jpで購入、1074円

懐かしさ
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

私はシンセ弾きの端くれで、シンセの動画を見ていてJordan Rudessの存在を知った。Dream Theaterというバンドのキーボーディストであると知り、以前、図書館でDream TheaterのCDをいくつか借りてきて聴いたのだが、ぴんと来なかった。まあ今後、聴かなくてもいいかなと思っていた。

このところ、原点回帰の意味も込めて、Deep PurpleのCD10枚ボックスセット「The Complete Albums 1970-1976」を聴いている。買ったのに全部聴いてはいなかったのである。

まじめに聴くのは大変で、年代順に聴いているのだが、Concerto for Group and OrchestraはJohnのやっていることがEL&Pみたいで涙が出そうで、In Rockはちゃんと王道回帰していて、Fireballはがんばっていて、Machine Headがやっぱり音がよくて、Made In Japanもなかなかに見事で、Who Do We Think We Areは評判の悪い1枚だけれどJohn Lordのファンである私としては、これはやっぱりお気に入りだなぁ、などと考えていて、まだ最後まで到達していない。

Deep Purpleの情報を収集していて、Deep Purpleがまだ活動していることを知って驚いた。えらい根性だ。また、Jordan Rudessが一瞬だけ、サポートメンバーとして参加したことも知った。Jordan Rudessをもう一度聴いてみるかと思った。

そんな時に、DVD-Audioが安く出ていたので購入した。それがこの「Dream Theater」である。

このアルバムは、通常の音楽CD1枚と、DVD-Audio1枚が入っている。CDの方に1曲ボーナストラックがあるが、それを除く9曲はCDとDVD-Audioの両方に収められている。DVD-Audioには、96kHz、24ビットで、2チャンネルと5.1チャンネルの両方が入っている(5.1チャンネルはリニアとドルビーデジタルの両方が入っているようだが、よくわからない)。

Richard Chyckiがミックスを、Ted Jensenがマスタリングを担当している。ただ、Richardは、2チャンネルミックスを米国ニューヨークのGermano Studiosで行い、5.1チャンネルミックスを加トロントのStreet of Dreams Studiosで行っている。設備に若干の違いがあったのかもしれない。スケジュールの問題だけかもしれないが。

で、ここで言いたいのは、ロックのアルバムにおいて、2チャンネルミックスと5.1チャンネルミックスを同じ人がほぼ同時に作る例は、極めて少ないのではないかということだ。44.1kHz、16ビットと96kHz、24ビットの2チャンネルミックスが同時に作られ、それが1パッケージで提供される例も、極めて少ないと思う。クラシックだとそんなに珍しくないけれども。

メジャーなロックミュージシャンの音を、44.1kHz16ビット、96kHz24ビットのステレオで聴き比べられる、さらに96kHz24ビットの5.1チャンネルサラウンドも聞き比べられるという点で、このアルバムは、オーディオ好きでDVD-Audioの再生環境を持つ人には必携のものであると思う。

私が最初に再生したのは5.1チャンネル版である。リアがけっこう大きく、サブウーハーが小さいのに驚いた。クラシックだと、ここまでリアを大きくしないんだよなぁ。

サブウーハーは、どんどこどんどこ鳴らすこともできたと思うのだが、RichardとTedはそれを選ばなかった。もともとの音楽の味わいとして、どんどこどんどこではない、という判断であったのだろう。

低域を大きくすれば、いいステレオセットでは迫力が増すけれども、低域を大きくしたら他を小さくせざるを得ないので、ラジオやカーステレオで聴くことを考えると、低域を過大にすべきではない。コマーシャルな意味では、この程度の低域が適切であり、CDをそうしているので、DVD-Audioの方も、それと大きく異なったバランスにはしなかったのだろう。

Deep Purple全盛期(1970年代)のハードロックと、それ以降のロックで何が違うか。技術的に大きく違うのは、ツインバスドラムとツインペダルであろうと思う。バスドラムを、8分で連打するのを延々と続けたり、場合によっては16分の連打もできるようになった。と同時に、スネアやタムの叩き方も、細かい連打が増えたと思う。高度になったというか、うまくなったというか。

で、そんなにたくさん叩くのであれば、低域をあまり多くする必要もないのよね。

以上のように、ロックの変遷とバランスの変遷を考えさせられた。

5.1チャンネル版を最初に聴いたのはとてもよかった。2チャンネルに比べて音を置く場所の選択肢が豊富なため、うまく音を散らして配置してくれていて、2チャンネルよりも聴きやすい。Deep Purple以後のロックは音数多過ぎ、と思うことがままあるのだが、その音数の多さを、5.1チャンネルがうまく緩和してくれた。

5.1チャンネルを聴いた後で2チャンネルを聴くと、なんか、納得できる。自分が2013年のロックを聴けるようになったことが嬉しかった。

Deep Purple以後で変わったことをもう一つ挙げれば、拍子の変化が激しい点であろう。それによって、ロックの踊り方も変わったのだろう。ビートに合わせて踊るんじゃなくて、大音量に身をゆだねてたゆたう、みたいな。

この拍子、覚えるの大変だろうなぁ、と思う。記憶力が乏しい私には、とても無理。

ロックも、高度になったなぁ。しみじみ。

5.1チャンネルの音は、他ではなかなか聴けない高い質のものであると思う。2チャンネルの96kHz24ビットは、44.1kHz16ビットと比べた場合、A/Bテストをして正解できる自信はないけれども、自分で選んで再生する場合は、96kHz24ビットの方が、心なしか高音質に感じられる。高音質で聴いた方が飽きが来ないというメリットがあるので、2チャンネルの96kHz24ビットも、ぜひお試しいただきたい。

H2

 

2020年7月19日 (日)

SACD: Wynton Marsalis(ウィントン・マルサリス)「Hot House Flowers(邦題:スターダスト)」

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SACD: Wynton Marsalis(ウィントン・マルサリス)「Hot House Flowers(邦題:スターダスト)」
Sony Music Entertainment Inc. 1984年 SRGS 4568
SACD、ステレオ2チャンネル
2020年7月にヤフオク!で購入、1780円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音
購入満足度 ★★

ソニー「PCM-3324」の音が良くない。硬い、細い、薄い。余韻が正しくない階段状になっている気がする。そう思えるのは、SACDフォーマットで聴いているからだろう。

PCM-3324はソニーが1984年に量産を開始した(ソースはこちら)、24チャンネルのデジタルマルチトラックレコーダーである。当時のカタログ(こちら)には「Tomorrow's Technology Today」と書かれており、最先端技術を駆使した機器であることがうかがえる。

今回紹介するディスクの背面には、あー、これはLPレコード用のジャケットだな、と感じさせる、とんでもなく字が小さい写真が使われているのだが、そこには「Recorded Digitally on Sony 24 Track PCM 3324 Digital Recorder」と記されている。

確かにノイズレベルが低い。それは認める。でも、アナログマルチトラックレコーダーを使ったと思われる他のディスクと比較すると、このディスクは、CDの音っぽく聞こえる。

PCM-3324のサンプリング周波数は44.1kHzまたは48kHzで、量子化ビット数はカタログには記載されていないが、「DIGITAL I/O Serial format, 1.53M bits/sec.(fs=48KHz) or 1.41M bits/sec.(fs=44.1KHz)」という記載があるので、おそらく16ビットであろうと思う。マルチトラックレコーダーがCDレベルだと、どうしてもCDっぽい音になる。当たり前である。

当時としては、ローノイズだし、今っぽい先端の音だし、ということでPCM-3324を選んだのだろうけれど、今となっては、惜しい。高域が、20kHz程度でばっさり切られている気がしてならない。

マルサリスの演奏も、正直、もう一つという気がする。

マルサリスは、正解がある音楽、例えば、オーソドックスなジャズや、もしくはクラシックにおいて、みんなの頭の中にある正解をすべて満たした上で、プラスアルファを加える才能において図抜けていると思う。ただ、このディスクはストリングスを加えたジャズという、境界的なものなので、皆の考える「正解」が今ひとつ定まっていない。となると、マルサリスは通常と違った意味で「クリエイティブ」にならざるを得なかったのだろうし、その挑戦心は素晴らしいと思うけれど、彼の得意な分野ではなかったのかもしれない。

音がよかったら、印象変わったかもしれないなぁ。

H2

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