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2021年2月23日 (火)

SACD: Vladimir Ashkenazy/Sydney Symphony「Elgar: Pomp and Circumstance, Serenade for Strings」

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SACD: Vladimir Ashkenazy/Sydney Symphony(ウラディーミル・アシュケナージ指揮シドニー交響楽団)「Elgar: Pomp and Circumstance, Serenade for Strings(エルガー:威風堂々、弦楽セレナード)」
EXTON Co., Ltd. EXCL-00030 2009年(録音は2008年11月)
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2016年12月にAmazon.co.jpで購入。2451円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★
購入満足度 ★★★

娘が「威風堂々って知ってる?」という。学校で合奏をしているようだ。家にディスクがあるよ、と持ってきて、居間のBDレコーダー+テレビ+サブウーハーで聴いた。威風堂々の1番の中間部は大変有名であるが、さほど長い曲でもないので、せめて1番だけは、最初から最後まで聴いてほしいと思ったからだ。

このディスクには1番から6番までが入っている。それらを順に聞きながら、ラスボス登場みたい、といった感想を言い合い、それを自主学習のノートに書き留めさせた。音楽鑑賞の宿題が、私が小学生か中学生の時にはあったが、今どきそんな宿題があるのかどうかは知らない。私は、モーツァルトの交響曲41「ジュピター」をかけてソファーで眠ってしまい、ひどく退屈な音楽だと思った覚えがある。まあ、子供時代にモーツァルトの良さがわかるかというと、私にはそんなことはなかった。

威風堂々1番を私が最初に聞いたのは、小学生の時であったろうと思う。「世界のマーチ集」のようなカセットテープを購入し、その中にあったような気がする。もしかしたら、FM放送のエアチェックで録音したかもしれない。威風堂々の1番は、裏拍から始まるのが新鮮で、最初のテーマがかっこよく、それを受けるテーマも素敵だ。トリオ(中間部)のメロディは美しい。出てきたものすべてが突っ込まれて大団円を迎える後半は、思い切り吹いていいぜ、というロックな楽しさがある。

威風堂々1番は、大学3年の時に所属していた吹奏楽団で演奏した。大学時代は基本的には苦いのだが、それでも、幸せな一面もあった。

今回紹介するディスクは、威風堂々の1番から6番をまとめて聴くのに好適だ。2チャンネルステレオのみなのが惜しい。録音は、可もなく不可もない。アンプのボリュームつまみをある程度上げないとちゃんと鳴らない。ある程度の音量を出せば、響きも適度に入っている。演奏は、決して悪くはないが、特筆すべき良さがあるかというと、微妙である。

威風堂々を1番から6番まで通しで聴きたいという人にお薦めする。何度も聴いているうちに、何か発見がありそうな気もする。

H2

SACD: Morton Gould「BRASS & PERCUSSION」

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SACD: Morton Gould「BRASS & PERCUSSION」
BMG Music FBCC 42182 2005年(録音は1956年10月と1959年1月)
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル/3チャンネル(LR+センター、トラック18~27のみ)
2021年2月にヤフオク!で購入。510円

懐かしさ ★★★★★
楽曲 ★★★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★★★

この記事を読むにあたっては、筆者が、行進曲(マーチ)になみなみならぬ思い入れを持っていることを割り引いていただく必要がある。

自分のために購入されたレコードとして記憶にあるのは、ウルトラマンやウルトラセブンのオープニングテーマが入ったレコードである。レコードプレーヤーに自分で乗せて回していた。あれも、今思えば、工夫をこらした行進曲であった。

浜松市立広沢小学校にはトランペット鼓笛隊があり、高学年になったら入ろうと決めていた。入るタイミングが遅れたのかトランペットには入れず、最初はシンバル、次は大太鼓、遊びでバリトンを吹かせてもらった。西部公民館(現在では西部協働センター)の落成式に招かれて演奏したことを覚えている。

浜松市立蜆塚中学校に進学する際は、吹奏楽部に入ろうと決めていた。入部が決まり、ヤマハのトランペットを7万円くらいで買ってもらった。最初に練習したのは、月曜朝の朝礼で演奏する国歌、校歌、退場用の行進曲「Washington Post」だった。行進曲は時々変わったから、もう、何曲やったかわからない。浜松北高校でも吹奏楽部だった(楽器はホルンに転向)。中学高校の夏休み最大のイベントは吹奏楽コンクールで、どの年も課題曲は行進曲を演奏していたと思う。大学で吹奏楽団に3年間在籍し、米国のThe University of Kansas留学時には、授業の一環として、James Charles BarnesのUniversity Bandに参加、学部レベルのクレジットをもらった。Barnes御大の部屋にはスーザホンが吊るしてあった。

女性ボーカルの曲を作って歌ってもらっていた時に、デモテープを「行進曲みたい」と言われたことがある。あーこれは悪口だな、とわかったが、その時に、行進曲が自分の血肉であることに気付いた。自分としては、それを肯定するしかない。いつかは行進曲を書きたいと考えた。最初に書いたのはこちらにある「マーチ1」(プレビュー可)だ。次に書いたのはマーチ2で、こちらは最後まで聞ける。

ということで、今回紹介するディスク「Morton Gould BRASS & PERCUSSION」(邦題は「星条旗よ永遠なれ~ブラス&パーカッションの饗宴~」)は、いつか買いたいと思っていた。星条旗よ永遠なれ、ワシントン・ポスト、士官候補生、アメリカン・パトロール、どれも演奏したことがある。大好きだった。

ディスクが届いて再生し、驚いたのは、1956年と1959年に、これほどの音で録音していたのか、ということだ。演奏も録音もすばらしい。今どきの吹奏楽のディスクより、よほど本物らしい。私の記憶にあるのは、確かにこの音だ。真夏に冷房のかかった市民会館に入っていった時に聞いた音だ。

トラックの1~17は1956年10月17日、19日、26日の録音で、こちらはLR2チャンネル。トラック18~27は1959年1月22日、23日の録音で、こちらはLRにセンターを加えた3チャンネルである。

解説にはこう記されている。「ホール内にマイクロフォンを右、中央、左と3本置くことによって、最終的に2チャンネル・ステレオにミックスする時に、音楽的なバランスをより自由自在にコントロールできるようになった」「今回のSACDハイブリッド化にあたっては、可能な限りオリジナルの3トラック・テープを用いた」「RCAによる3トラック録音がオーケストラ録音において恒常化するのは1956年以降」。いやこれは知らなかった。そうか、同じマイクを3本用意すべきだったか。

録音も演奏も楽曲もすばらしい。1曲の時間が2分台のもの多く、どんどん変わっていくのも良い。かけ続けて飽きない。

ただ、配偶者に聞かせたところ、「運動会の音楽」「曲の区別がつかない」「トムとジェリーみたいでもある」と言われた。まあしょうがない。

アメリカ合衆国の行進曲が好きな人にお薦めする。

H2

2021年1月23日 (土)

SACD: 舘野泉(Izumi Tateno)「記憶樹(Albero Di Memoria)」

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SACD: 舘野泉(Izumi Tateno)「記憶樹(Albero Di Memoria)」
Avex Entertainment Inc. AVCL-25713 2010年
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル/5.0チャンネル
2018年1月にヤフオク!で購入。730円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★

本ブログで取り上げる舘野泉のディスクはこれが4枚目だ。このディスクは、なかなかにわかりにくく、時間をかけて聴く必要がありそうだ。

舘野はブックレットの中で次のように書いている。「前回のCDをリリースしてから、ほぼ4年の月日が過ぎようとしている。4年間の中断があったのは自分としてはかなり珍しい。ただ、復帰後、左手のための新しい作品が次から次へと生みだされ、それを消化吸収し、演奏していくだけでも精一杯という状況にあったことは確かである」。

このディスクには「記憶樹」「風のしるし・オッフェルトリウム」「ディヴェルティメント」の3曲が収められている。2曲目は以前に録音されてディスクになっているが、1曲目と3曲目は新作だろう。いずれも現代曲で、そのことを隠そうとしていない。ポップではない。硬派だ。良さを言葉で表すのは難しい。こういう曲と演奏が、嫌いだという人もいるだろう。

録音は、Sello Hall, Espoo, Finlandで行われた。ピアノはSteinway D-274 No. 562404だ。ヨーロッパのエンジニアのピアノの的確なとらえ方には感服する。いい音だ。

何度も再生して、少しずつ感じていくしかないかな、というディスク。広く薦められるディスクではないが、自分では、買えて、聴けて、よかったと思う。

H2

2021年1月15日 (金)

SACD: 小澤征爾/ラデク・バボラーク/水戸室内管弦楽団(Seiji Ozawa/Radek Baborak/Mito Chamber Orchestra)「モーツァルト:ホルン協奏曲全集(Mozart: The Complete Horn Concertos)」

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SACD: 小澤征爾/ラデク・バボラーク/水戸室内管弦楽団(Seiji Ozawa/Radek Baborak/Mito Chamber Orchestra)「モーツァルト:ホルン協奏曲全集(Mozart: The Complete Horn Concertos)」
Sony Music Japan International 2015年(録音は2005年~2009年) SICC 19002
SACD/CDハイブリッド、5.1チャンネル/ステレオ2チャンネル
2021年1月にヤフオク!で購入、1277円

懐かしさ ★★★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★★

私は小澤征爾のファンである。彼の指揮を始めて見たのは、大学時代に友人に誘われて行ったベルリンフィルの東京公演である。ヘルベルト・フォン・カラヤンが来ることになっていて、でも体調の面で不安視されていて、その不安が的中し、代役が小澤征爾であった。曲が何だったか忘れたが、サントリーホール初体験であったことも幸いしてか、とにかく、すごい音だなぁ、これが世界一のオケか、と思った記憶がある。

1992年から1993年にかけて米国ボストンに住み、ボストン・シンフォニーのシーズンチケットを買ってシンフォニー・ホールに通った。音楽監督であった小澤征爾は、指揮でも登場した。

すごいと思ったのはファンの厚さである。シーズン中は連日コンサートがあるのだが、それが全部埋まる。大型バスに乗って年配の人が押し掛ける。幕間のロビーは社交場だ。アルコールを摂取するので大型バスで来るのだろう。バスが地方都市に着くころには酔いがさめているのかもしれない。クラシック中心のFMラジオ局ではライブ録音した演奏が流れる。チケットの宣伝がされるので、行きたくなったらすぐ電話だ。

これだけ公演が多いと、オケのメンバーは毎日のように、昼間リハーサルをして夜に本番というスケジュールになる。それによって、オケの音はホールに最適化されていく。ホールの残響の具合を把握して、それに合わせて演奏している。これは、日本のオケでは難しい。同じ場所での公演の数が少ないからだ。ファンの厚さの面で、日本のオーケストラは欧米に及ばないと思う。

小澤征爾指揮のSACDがほどよい価格で入手できる時はなるべく買うようにしている。そうして購入したのが今回の1枚だ。

モーツァルトのホルン協奏曲のディスクは、1990年代にCDを1枚買った。

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ヘルベルト・フォン・カラヤン/ゲルト・ザイフェルト/ベルリン交響楽団(Herbert von Karajan/Gerd Seifert/Berliner Philharmoniker)による、1969年のディスク(録音は1968年)、POCG-2117である。

このディスクを買ったのは、練馬交響楽団がホルン奏者を募集していて、その課題曲がホルン協奏曲1番1楽章であったからである。CDと楽譜を買い、練習して臨んだ。あまりの緊張でうまく吹けず、落選した。まあ当然だな、と思った。それ以来ホルンは吹いておらず、2006年に引っ越しする時に廃棄した。上のカラヤンのディスクは、どうも苦い思い出があって、あまり聴いてこなかった。

さすがに傷も癒えてきたようで、今回買った小澤征爾のディスクは、けっこう楽しく聴けた。モーツァルトは、子供のころには退屈な音楽だと思ったが、このごろは楽しめるようになってきた。カラヤンのディスクも今回再聴してみたが、なかなかよかった。1968年にこれほどの録音ができていたのか、と驚いた。

今回買った小澤征爾のディスクは5.1チャンネルサラウンドである。センターとLFEはほどよく控え目だが、サラウンドはとても音量が大きい。レベルインジケーターのLEDを見ていても、サラウンドの方が音量が大きいのではないかと思えるほどだ。頭や身体をリスニングポイントから後ろに持っていくと、どちらが正面なのか迷う。サラウンドが鳴らないなー、と悩んでいる向きにお薦めである。

5.1チャンネルサラウンドの音楽的なバランスは、とても良い。ホルン(フレンチホルン)の特徴の一つは、開口部を客に向けないことである(今回のソリストの写真を見るとかなりフロントセンター客向きに近いし、それはそれでOKだけれど)。ホルンの音は、手に当たり、身体や壁や天井に当たって空間を満たす。ホルンの音を単純にフロントセンターに定位させたら、それはちょっと違うのだ。このディスクでは、ホルンの音が空間を満たす感じを、うまく記録して再現している。ホルンの魅力を感じられる。

演奏は、カラヤンのディスクが1968年録音で、小澤征爾のディスクが2005~2009年録音である。40年くらいの時を経て、小澤たちの演奏は、ちゃんと正統派であり、なおかつモダンになっている。どちらも素晴らしい。

サラウンド環境があり、クラシックが嫌いでなければ、入手して聴く価値があるディスクだ。

H2

2021年1月 8日 (金)

SACD: T-SQUARE「Nine Stories」

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SACD: T-SQUARE「Nine Stories」
Sony Music Artists Inc. 2011年 VRCL 10103
SACD、ステレオ2チャンネル
2020年12月にヤフオク!で購入、1100円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★★★

T-SQUAREは新作を2チャンネルSACDでリリースし続けている稀有なバンドである。SACDにすることでCDより製造コストが上乗せされるのはわかるけれど、そこをけちってどうする、という気もする。少しでも良い音で楽しみたいというのは、オーディオを愛するすべての人に共通することではないだろうか。T-SQUAREのリリース姿勢は、こうあるべきものだと思う。

T-SQUAREにはCDのみ、というものがないため(多分)、中古を安心して購入できる。これまで10枚くらい買った。ただ、このブログで取り上げたのはそのうち3枚くらいである。聴いて、「よし書こう!」と思わせるインパクトが少なく、「いつか気が向いたら書くか」となってしまっているものが多い。

ところが、今回購入した「Nine Stories」は、再生して1曲目「A Little Big Life」が出てきたとたん、「いいじゃん!」となった。明るく華やか。スムーズでスピード感がある。重すぎず軽すぎず。きらめいているけどうるさくもない。

それをもたらしたのは、この曲の作曲者であるドラマーの坂東慧であると思う。

T-SQUAREの中核はギターの安藤まさひろとサックスの伊東たけしである。でも、この二人は、作曲者としては、長く続けてきたからこその壁に突き当たっていると思う。1980年代から90年代に多くの名曲を書き、それを演奏し続けることを余儀なくされる。昔の曲を忘れるわけにはいかない。その状態で曲を書けば、新しいチャレンジをしたいと思うのは自然だ。ただ、それが足かせになってしまっているのではないだろうか。

坂東慧とキーボードの河野啓三には足かせがない。昔のSQUAREの「らしさ」に対して、恥ずかしがる必要がない。坂東と河野の曲は、昔のSQUAREらしさを、より多く持っている。外から見た、SQUAREにこうあってほしい、という気持ちが、素直に反映されている。

音数が少なくシンプルで、でも細かいところはちゃんと工夫されていて、楽器好きをうならせる。作る側に過剰な気負いがなく、聴いてリラックスできる。

1曲目「A Little Big Life」はドラムの手数が少なく感じられる。まあ、自分で曲書けば、無理にフィル入れなくてもと思うもんね。それが、曲に落ち着きをもたらしている。私は基本的にはやたらと手数が多いドラマーが好きなんだけれど、それが今風でないことも理解している。ドラムが休む瞬間は、これがやりたかったんだろうなと思わせる。メロディは過剰にメロディアスでなく、インストゥルメンタルのおいしいところを持ってきている。メロディがサックスであるのも嬉しい。

2曲目「はやぶさ~The Great Journey:奇跡の帰還~」は、ゲーム音楽みたいである。これを「ださい」と片付けないところがさすがである。細かいところには、手練れの技が盛り込まれているのだから。

4曲目「ATLANTIS」は坂東の曲。ドラムのパターンがシンプルできれい。SQUAREはこれでいいんだよね。

SQUAREは、CASIOPEAと並ぶ日本の2大フュージョンバンドである。

私が大学時代に最初に誘われて入ったバンドはギター、キーボード、ベース、ドラムスというカシオペア編成で、でもコピーしたのは渡辺香津美だったりした。で、このカシオペア編成は、アマチュアにはすごく難しいのね。それで、吹奏楽団をやめたアルトサックス吹きを誘ってきてスクエア編成に変えた。

スクエア編成は、カシオペア編成に比べるとはるかに楽。絵を見た瞬間に、だれがメロディかわかるから。サックスが吹いていれば、それがメロディに決まっている。アマチュアバンドだと、PA担当者が適切にバランスを取ってくれることはあまり期待できないんだけれど、スクエア編成の場合は、音量バランスが多少狂っていても、サックスに目が行くから、そのメロディがちゃんと脳に届く。

その編成の違いは音楽に大きく影響して、SQUAREは「曲を聴かせる」バンドになった。一方のCASIOPEAは「演奏を聴かせる」バンドである。カシオペア編成はメロディの位置がはっきりしないので、ギターとキーボードの音量バランス、アレンジバランスはすごくシビアになる。それを見事にやってのけたのが野呂と向谷。で、すき間がけっこうあるからそこでドラムとベースが自由に動ける。

ということで、編成の違いから、SQUAREでは曲がとても重要なのだということを、今回のディスクが教えてくれた。

今回のディスクは、演奏も録音も良いと思う。SACDを長年作り続けてきたことが、やっと音に反映してきたのだろう。バランスがよく美しい。デジタル臭さも感じない。SACDでフュージョンを作るならこうだよね、という形ができてきた。

安藤と伊東は、なんかサイドメンっぽいんだけど、昔から聞いてきた者にあなた方の音はちゃんと届いている。いい味が出てる。

T-SQUARE、いいバンドだなぁ。

H2

2021年1月 1日 (金)

中学生のころエアチェックしたカセットテープでYMOを聴く

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新年あけましておめでとうございます。本年も当ブログ「ハイレゾで行こう!」、兄弟ブログ「シンセな日々」「HandsOnIT」をよろしくお願い申し上げます。

年末にオーディオ再生装置の大幅な変更をした。最大の違いは、パイオニアのAVアンプ「VSA-919AH」と、それに接続していたスピーカー8台がなくなったことだ。VSA-919AH、ヤマハのスピーカーNS-10MペアとYST-SW800は、息子の机に2.1チャンネル再生装置として移動した。

それに伴い、自分の机ではローランドのFM-186がメインのプリアンプとなり、そこにGenelec 1031A(フロント)、1029A(センター)、Dynaudio BM14S(LFE)、Behringer B3031A(サラウンド)を接続した。

メインのプレーヤーはOppo Digital BDP-103。アナログアンバランスで5.1チャンネルを出し、それをFM-186の「6ch BUS IN」に入れた。その入力つまみと「MASTER」出力つまみだけで操作できるので簡便でよい。LEDのレベルインジケーターが6チャンネル分あるのも良い。

パソコンの音は主にローランドUA-S10から出す。4チャンネル分はバランス、2チャンネル分(サラウンド)はアンバランスで接続した。UA-S10の仕様上、仕方ない。

他は、コルグMR-2000Sをアンバランスでつなぎ、パッシブセレクターを介してソニーのMDデッキMDS-PS2とオンキヨーのカセットデッキK-505FXをつないだ(上の写真)。

MDとカセットを1031Aで再生するのは初めてである。MDS-PC2の再生音は、少なくとも初回は、キンキンしていると感じた(後はそうでもなくなってきたが)。K-505FXで再生するカセットテープの音は、なめらかさがあり「けっこうハイレゾ」と思わせる。中学の時にエアチェックしたと思われるYMOのライブなどを聴いて楽しんでいる。

録音当時はデジタルオーディオというものが使われていなかったから、録音経路はすべてアナログのはず。今回の接続ではカセットテープからスピーカーまでの間にデジタル回路がないので、それがなめらかな感じに寄与しているのかもしれない。

設定をあれこれしながら、新システムに少しずつ耳を慣らしていこう。

H2

2020年12月14日 (月)

SACD: The Manhattan Transfer「The Christmas Album」

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SACD: The Manhattan Transfer「The Christmas Album」
Sony Music Entertainment Inc. 1992年(SACD化はおそらく2001年) SIGP 11
SACD、ステレオ2チャンネル
2020年7月にヤフオク!で購入、1780円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★
録音 ★★
購入満足度 ★★

マンハッタン・トランスファーを初めて聞いたのは、中学か高校の頃に聞いていたFMラジオのジャズ番組だったと思う。1987年のクリスマス休暇は、米国に留学していて大学の寮が閉鎖されるので、仕方なく日本人の友人と二人で米国を旅していた。ロサンゼルスにいた時だったろうか、マンハッタン・トランスファーのライブに行けそうだったので誘ってみたが、友人は興味がなく、一人でどきどきして行った。細かいことは覚えていないが、米国でポピュラー音楽のライブに行くのは初めてで、大変にどきどきしたように記憶している。

マンハッタン・トランスファーのCDはベスト版を1枚持っているが、それは今聞いても楽しめる。

で、期待して上のSACDを買ったのだが、これは期待はずれだった。

たぶん、デジタルマルチトラックレコーダーで録音したのだろう。音にうるおいがない。高域がきつくて、しゃりしゃりしている。人の声もバックのオケも、なめらかさが損なわれている。演奏も、スピード感、楽しさに欠ける。全般にテンポの設定が遅い。速いところがないと、ゆっくりがゆっくりに聞こえない。

夏に購入して今一つと思い、12月に聞き直したが、やはり今一つである。季節要因ではなかったようだ。

H2

2020年8月15日 (土)

SACD: Richard Tee「Inside You」

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SACD: Richard Tee「Inside You」
Sony Music International Inc. 1989年(SACD化は2008年) SICP 10101
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2020年8月にヤフオク!で購入、2442円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★
購入満足度 ★★★

日本のジャズミュージシャンで、私が最も影響を受けたのは渡辺貞夫である。その相棒キーボード奏者として、私の頭の中にまず挙がるのは、デイブ・グルーシンとリチャード・ティーだ。渡辺貞夫は、日本人が最先端のジャズができることを示してくれた。米国のフュージョン・シーンに日本人のリスナーを結び付けてくれた。

リチャード・ティーのアルバムをSACDで入手できるのであれば、その機会を逃す手はない。

1980年代の音である。デジタルマルチトラックレコーダーの音だ。ちょっと上がキンキンしていて、ハイレゾ時代の音ではない。でも、中低域が豊かに入っているため、聞き苦しいレベルではない。許容範囲と言える。

VSA-919AHにNS-10MとYST-SW800をつないで2.1チャンネルで聴くと、「整合している」と感じた。NS-10Mで作った音なのかもしれない。Genelec 1031Aが出たのは1991年である。1031Aで聴くと、中低域が少し多めに感じる。パーカッションの高域が少し耳障りかなぁ。

内容は、可もなく不可もない。期待通りの音と言い換えてもよい。リチャード、本当にありがとう。あなたの音楽は素晴らしいよ。

H2

 

2020年8月14日 (金)

SACD: 喜多郎(Kitaro)「空海の旅(Sacred Journey of Ku-kai)」

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SACD: 喜多郎(Kitaro)「空海の旅(Sacred Journey of Ku-kai)」
Domo Records, Inc. 2003年 COGB-15
SACD/CDハイブリッド、サラウンド5.1チャンネル、ステレオ2チャンネル
2020年8月にヤフオク!で購入、2360円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

喜多郎をいい音で聴くとこうなるのか、と驚いた1枚。サラウンド5.1チャンネルの音がとても良い。Allen Sidesという人の腕が良いのだろう。クラシック、アコースティックのディスクだとけっこういい物があるが、シンセ音楽でここまで仕上げてあるのはすごい。

音楽の内容については、自分が作った音楽と似ている気がした。単純なフレーズが鳴っていてそれにシンセ単音のメロディが乗るとか、メロディと簡単な和声の曲とか。モッドシーケンスかなぁ、と思う部分もあったが、本当にそうかどうかは知らない。

昔、喜多郎の音に影響を受けて、それが私の中に入っているということだろう。それ以外に、何かしら共通した部分もあるのかもしれない。

私自身は、シンセを弾く際に、「恥ずかしいからこれはやめよう」とは思わないようにしている。恥ずかしくてもいいじゃないか、気取ってどうするんだ、と考える。それが自分の音であるならば、だ。

喜多郎が好きで、5.1チャンネル再生ができるなら、ぜひ。

H2

SACD: Eiko Yamashita「Contemporary Piano Music From Japan」

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SACD: Eiko Yamashita「Contemporary Piano Music From Japan」
M.A.T. Music Theme Licensing GMBH たぶん2008年 Order No: 231824 ISBN 978-3-86735-478-3
SACD/CDハイブリッド、サラウンド5.1チャンネル、ステレオ2チャンネル
2020年8月にヤフオク!で購入、990円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

映画、ゲーム、テレビドラマなどで使われた曲は、映像などと共に音楽が受容され、頭に強く焼き付く。ここで問題なのは、その曲を聴いた際に、元ネタを知っている人の心には強く訴えかけ、知らない人の心にはあまり響かないケースがあることだ。まあ、どんな音楽のコンサートでも、知っている曲を演奏してくれるとすっと頭に入ってくるというのはあるし、あらかじめ予習してからコンサートに行くなんてこともあるので、聴く側の状況によって音楽が響いたり、響かなかったりするのは、ある程度はやむをえない。

久石譲の音楽は、ジブリ映画で広く浸透したのだが、映画音楽が音楽単体で生き残る稀なケースになろうとしているのではないか、という気がする。少年少女が参加するピアノ教室の発表会に行くと、久石譲の曲が弾かれることが多い。彼の曲は、メロディと和声だけで、その曲を知らない人の心にも訴えかける力がある。

今回紹介するディスクは、Yamashita, Eikoという女性ピアニストが、久石譲の10曲と西村由紀江の3曲をピアノで弾いたものだ。彼女は京都で生まれ、「Tokyo's National University」(東京藝術大学だろう)を卒業し、奨学金を得てドイツに留学した。ドイツのハンブルク在住。このディスクには、47ページのブックレットが付くのだが、日本の写真が多く、基本的な情報が掲載されていない。年を伴うコピーライト表記さえない。どこで録音したのか、録音技師は誰だったのか、そんなこともわからない。もうちょっと何とかならなかったろうか。

写真は悪くないのだが、印刷の品質が良くない。写真の良さがそこなわれている。まあ、海外の印刷物の品質って、こういうものが多いのだけれど。

こういうディスクを作れるのは、さすがヨーロッパであると思う。日本のレコード制作業界には、作れないんだろうなぁ。

久石譲の音楽は好きで、それがSACD等のハイレゾ音源で聴けるなら、なるべく逃したくないと思う。ただ、久石譲自身が出した音源でSACD等になっているものは、私の知っている限りでは、ない。久石自身のものでないものでは、以前取り上げた「チェコ・フィル・プレイズ スタジオジブリ交響曲集」があるけれども、ステレオ2チャンネルであることが惜しまれる。

「Contemporary Piano Music From Japan」をプレーヤーに入れ、サラウンド5.1チャンネルで音を出し、1曲目「アシタカとサン」の数秒を聴いただけで、あー、やられたー、という感じがした。久石譲の曲を、やっとサラウンドで聴けた。うっとりである。

さほど大きくない制作会社が、来歴と腕は確かだけれど知名度が最高とは言えないピアニストを起用し、久石譲と西村由紀江の技術的にはさほど難しくない曲を並べて、それで、この素晴らしいディスクをリリースした。さすがヨーロッパ、さすがドイツ。クラシックの録音をする行為の深さ、広さにおいて、日本はまだ及ばないのだろう。

曲目を日本語ではない状態で見ても、今一つピンと来ないのだが、久石譲の曲の中には、映画「もののけ姫」の「アシタカとサン」、「千と千尋の神隠し」の「あの夏へ」、「天空の城ラピュタ」の「君をのせて」、「となりのトトロ」の「風の通り道」、「風の谷のナウシカ」の「ファンタジア」が含まれている。一番おいしいところは、ほぼカバーされているように思う。久石譲の他の曲も良い。

西村由紀江という人はあまり知らなかったのだが、mellowであるという点において、西村由紀恵は久石譲に勝るとも劣らない。mellowな音楽が好きな私にとっては、新たな発見であった。

久石譲の曲は、久石譲自身の演奏で、CDで聴くことはけっこうできる。ただ、ピアノ曲としては、他の人が弾いて、やっと本物であるという気もする。客観的な視点、尊敬、譜面の正しさなどが盛り込まれるからだ。Yamashitaによる演奏は申し分ない。望郷の念がプラスされ、さらに輝きを増しているとも思う。

5.1チャンネルの再生環境がある方は、SACDを入手して聴いてみていただきたい。amazon.co.jpではストリーミングやMP3でも聴けるようだが、それで聴くのはもったいない気がする。

H2

«DVD-Audio: Keith Emersonほか「Music From The Motion Picture GODZILLA FINAL WARS("ゴジラFINAL WARS" オリジナル・サウンドトラック 5.0chリミテッドエディション)」

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