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2020年5月19日 (火)

SACD: Glenn Gould「Beethoven Piano Sonatas No.8 "Pathétique", No.14 "Moonlight", No.23 "Appasionata"」

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SACD: Glenn Gould「Beethoven Piano Sonatas No.8 "Pathétique", No.14 "Moonlight", No.23 "Appasionata"」
Sony Music Japan International Inc. 2014年(録音は1966~1967年) SICC 10199
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2020年5月にヤフオク!で購入、1500円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★★★
演奏 ★★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★★

クラシック・ピアノのスーパースターだなぁ、と感銘を受けた。すごい。実にすごい。

グールドはバッハのイメージが強い。私が若き日に貸しレコード屋で借りてきたグールドはバッハで、なんとなくいいなぁ、と思ったが、踏み込んで聞くには至らなかった。SACDを買うようになって、「The Two and Three Part Inventions」と「The Goldberg Variations」を買ったが、今回ベートーベンを買ったのは、「へぇ、ベートーベンも弾いてるんだ」という程度の軽さである。

バッハについては、自由に弾くなぁ、20世紀だなぁ、という程度の、軽い印象であった。

今回買ったディスクは日本版で日本語の解説書が付いている。表紙から数えて20ページの立派なものだ。

最初に出てくる解説がすごい。「このベートーヴェンの有名曲を3曲おさめたレコードには、失望以外のなにものも感ずることができなかった」で始まる、レコード芸術1968年12月号の評論である。

けちょんけちょんの書きっぷりなのだが、ある意味、これを書いて掲載する度量があったことも褒めたい。もちろん、もう少しまともな解説も収録されている。

今回のSACDへのリマスタリングを行った、Andreas K. Meyer氏の文章も日本語で収録されている。それによれば、個々のアルバム1点ごとに、何十本もの「セッション・マスター」、それを編集した「エディット・マスター」、LPレコードのプレス用に2チャンネル化された「プロダクション・マスター」、そして予備のマスターテープが存在するそうだ。エディット・マスターは「セッションで収録したマスターを文字通り切り貼りして編集したもの」であるという。どのように切り貼りするかは、グールド自身が承認した、あるいは直接携わったという。

つまり、1楽章を通しで弾き切ってはいなかった、ということだね。

ある意味、それってすごいことだよなぁ、と思う。実績と勇気を兼ね備えた、スターでなければできなかったことだろう。

グールドの演奏については、良いと思う人もいれば、悪いと思う人もいるだろう。一つ言えるのは、グールドが、修行に修行を重ね、考えに考えてこの演奏を残したということだ。

グールドがコンサートピアニストでなくて本当によかった。テープを残す力がある、優れたレコード会社と契約してくれて本当によかった。2020年の今、これだけの演奏に接することができることは、望外の幸せだ。

ヤマハNS-10M+YST-SW800で聞くと普通によい。Genelec 1031A+Dynaudio BM14Sで聞くと、高域のノイズが少し耳についたが、しばらくすると慣れ、迫力を楽しめた。Auratone 5Cで聞くと、高域のノイズとうなり声などの雑音が抑えられて、別種の素敵さがあった。

ベートーヴェンのピアノソナタって、こんなに素敵な音楽だったんだなぁ。

H2

2020年3月 9日 (月)

SACD: Simone Young/Philharmoniker Hamburg「Johannes Brahms Sinfonie Nr. I」

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SACD: Simone Young/Philharmoniker Hamburg「Johannes Brahms Sinfonie Nr. I」
OehmsClassics Musikproduction GmbH 2010年(録音は2007年3月11日、12日) OC 675
SACD/CDハイブリッド、サラウンド5.0チャンネル、ステレオ2チャンネル
1~4を含む3枚を2019年8月にヤフオク!で購入、2580円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★
購入満足度 ★★★★

シモーネ・ヤング指揮、ハンブルグ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による、ブラームスの交響曲第1番である。ヤングとハンブルグ・フィルの組み合わせで、ブラームスの交響曲1~4番、ブルックナーのゼロ~9番のSACDを買いそろえたのだが、なかなか聞く気にならず、棚のこやしとなっていた。

今回、よし聞くか、ということでブラームスの1番を出してきた。49分46秒のディスクで、最初に全曲通しで聞いた時はけっこう疲労し、映画館で映画1本観賞するより骨が折れると思ったが、何度もかけているうちに次第に慣れ、BGMとしてかけておけるようになった。人間、何にでも慣れるものだ。

第4楽章の主題は頭の中にあった。あー、これかー、というのはちょっぴり感動であった。この交響曲を通しでまじめに聞くというのは、私の人生の中では初だと思う。

ブラームスはこの交響曲を書くのに21年をかけたという。ベートーベンの交響曲に負けないものを、という気持ちで取り組んだのだという。その甲斐あってか、ブラームスの1番は、「ベートーベンの10番」と評されたという。がんばったんだなぁ、と感心する。そのくらいの情熱を持って音楽に取り組めたらいいなぁ。

演奏の評価をできるだけの見識を私は持っていないが、悪くはないと思う。

録音は、SACDの価値を十分に訴求してくるものだと評価する。何より嬉しいのはサラウンドであることで、これはやはり、CDにはない価値だ。DSDであることに価値があるかというと、なめらか感があると私は思うが、微差であるとも言える。フロアノイズはよく抑えられている。音量差もほどほどに収まっていて、BGMにできる。響きも適度。録音にケチをつける部分はない。

5.0チャンネルである点は注意が必要だ。サブウーハーの音がないので、フロントLRに中低域の再生能力がないと、がっかりな音になりかねない。我が家のAVアンプVSA-919AHをマルチで使う場合のフロントLRはNS-10Mなので、これでは力不足。フロントをBM14S+1031Aに差し替えて聞いている。センターとリアはVSA-919AH経由である。

自室でこれだけの音が聞けるというのは、やはり嬉しい。演奏会に行くのは金も手間も時間もかかる。演奏会に行ったとしても、その演奏を聞けるのは1度だけだ。何度でも聞けるのはやはり、パッケージ化された音楽の良さである。

SACDは、クラシック音楽を愛好するファンの間では、ある程度生き残るだろう。願望も含むが。

H2

2020年3月 8日 (日)

DVD-Audio: Jason Miles「Celebrating the Music of Weather Report」

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DVD-Audio: Jason Miles「Celebrating the Music of Weather Report」
TELARC 2001年 DVDA-73473
DVD-Audio、サラウンド5.1チャンネル、ステレオ2チャンネル
2019年12月にamazon.co.jpで購入、2290円

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★

Jason Milesがプロデュース、アレンジ、キーボード、プログラミングを担当した1枚。表面には豪華なミュージシャンリストが表示され、Jason Milesはその中に目立たないように入っているが、普通に考えれば、これはJason Milesのアルバムであると思う。そう書いた方がよかったのに。

5.1チャンネルで再生する場合と、2チャンネルで再生する場合で、極端に音が違う。5.1チャンネルでは、サブウーハー(LFE=Low-Frequency Effect)のレベルが高い。他に類を見ない高さである。サブウーハー酔いを体験したい方は、ぜひ購入して再生してみていただきたい。それに比べると2チャンネルは普通である。全般にドラムスの音量が小さい。もう少し大きくしたら、印象がだいぶ違うものになったろう。

Weather Reportの曲を打ち込みで作る、という、他に見られない大胆な試みがなされている。Weather Reportがどんな風にそのアルバムを作っていたのか、私は証拠となるものを持たず、機械的なクリックトラックを最初に作って、それに合わせて録音するということが、どの程度あったのかはわからない。あったかもしれないし、なかったかもしれない。部分的にそうしていたかもしれない。とにかく、秘法であったと思う。

このCelebrating the Music of Weather Reportは、テンポがひどくスクエアに聞こえる。私は自分の演奏を録音するにあたって100%のクォンタイズを日常的に使っているので、テンポがスクエアであることに意義を唱える気はない。Weather Reportの曲をスクエアな打ち込みでやるとこうなる、というのが、新鮮でもある。ただ、ジャズファンの多くは、違和感を覚えるかもしれない。

アレンジが、原曲に近いのも、良し悪しであるなぁ、と思う。Celebrating the Music of Weather Reportを聞くと、ZawinulとShorterが優れた作曲家であると感じるのだが、曲の良さを引き立てるには、アレンジを思い切り変える方法もあったと思うからだ。意外性がなくて反発を感じる部分はないが、新鮮さは薄い。

サラウンドは面白いし、ステレオも、CDレベルよりは、少し音がいいように思う。CDを図書館から借りて聴いた時よりは、今回の方が印象が良い。

とりあえず、Jason Milesという人の存在を知ることができたから、その点では買ってよかった。

H2

SACD: The Great Jazz Trio「Stella by Starlight」

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SACD: The Great Jazz Trio「Stella by Starlight」
Village Music, Inc. 2006年 VRCL 18835
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2020年2月にヤフオク!で購入、1680円+送料190円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★★

このディスクには渡辺貞夫がゲスト参加しており、トラック2、3、6、8の4曲で渡辺貞夫のサックスを聞ける。渡辺貞夫の演奏が収録されているSACDはそんなに多くないので、機会があれば買おう。

ハンク・ジョーンズの演奏が入ったSACDを買うのは、これが3枚目である(たぶん)。以前の2枚はほとんど聞いていない。テスト再生をして、うーん、と思って棚に入れた、のだと思う。名前は以前から知っていたが、真剣に聞いたのは最近のことで、どことなくなじめないものを感じたのだった。でも、ちょっと聞いてなじめなかったからといって、ずっとそうであるとは限らないので、すぐに手放したりはしない。

渡辺貞夫は期待通りだった。自室でライブハウスのいい席に来た感じを味わえる。渡辺貞夫が出てくる曲を楽しみに再生するのだが、次第に、その間の、渡辺貞夫がいないトラックも、耳になじみ始めた。

私にとってありがたかったのは、ドラムがオマー・ハキムであることだった。高校時代にWeather Reportを好きになった私は、上京して新宿厚生年金会館で行われたWeather Reportのライブに行った。Processionが出て、Domino Theoryはまだ出ていなかった時だと思う。ジャコとアースキンの時代はもちろんWeather Reportの黄金期であると思うけれど、オマー・ハキムとビクター・ベイリーになったことで、ひどく失望したかというとそうでもない。ジャコとアースキンの時代のWeather Reportは、8:30、Night Passage、Weather Report(2枚目)でほぼやるべきことをやり尽くしたと思っていたからだ。ジャコはビッグバンドで名を馳せることになり、そこにアースキンも参加していた。Weather Reportが、新しい展開に出ることを期待していたし、その重要な要素がオマー・ハキムとビクター・ベイリーだった。

オマー・ハキムが参加して以降のWeather Reportは、レコードが出るたびに購入した。よく聞いた。Smappies IIもよく聞いた。そんなわけで、このStella by Starlightでオマー・ハキムが演奏していて、そこを聴いた。あー、オマーも大人になったなー、こういう落ち着いたプレイができるんだなー、でも、ところどころに彼らしい茶目っ気があるぞ、と聴いたら面白くなってきた。歌もいいし。

ピアノトリオというと、どうしてもピアノが主役でベースとドラムスが脇役と思ってしまうが、ベースとドラムスに耳を傾けると、また違った聴き方ができる。ハンク・ジョーンズが、自分よりは若い二人を十分に活躍させようとしていると考えると、なかなかいい演奏と思える。心なしか、ピアノの音量が、ごくわずかに小さい気もする。

そんなわけで、渡辺貞夫とオマー・ハキムに導かれて、ハンク・ジョーンズとジョン・パティトゥッチに目覚めた1枚であった。

渡辺貞夫が好きで、SACDが好きな人は、ぜひ。

H2

2020年3月 7日 (土)

SACD: 渡辺貞夫(Sadao Watanabe)「Paysages」

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SACD: 渡辺貞夫(Sadao Watanabe)「Paysages」
Sony Music Japan International, Inc. 1971年(2007年DSDマスタリング) SICP 10040
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2020年3月にヤフオク!で購入、2790円+送料190円、ただしそこからクーポン等で534円引き

懐かしさ ★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★★

渡辺貞夫のサックスの音は、天が与えた素晴らしいものであると思う。The Great Jazz Trioの「Stella by Starlight」を購入して聴き、渡辺貞夫をSACDで聞ける機会はなるべくつかもうと思った。Paysagesがそこそこの価格で出品されており、クーポンもうまい具合に手に入ったので購入した。

PaysagesをSACDプレーヤーにかけて再生して驚いたのは、音がいいことである。1971年にCBSソニー第1スタジオで録音したと書かれている。当時の日本のレコーディングスタジオはこれほどの音を録っていたのか、と感心する。アナログテープっぽい高域の雑音がまったくないとは言わないが、問題になる大きさではない。

アナログレコードでは、ここまでは聞けなかったかも、と思う。コンパクトディスク(CD)でも聞けなかったろう。昔のテープのSACD化の意義を教えてくれるディスクである。

音楽の内容について少し。

1971年というと、Weather Reportのデビュー作「Weather Report」と同じ年である。Paysagesの音はWeather Reportのデビュー作に似ている。編成も似ている。どちらが優れているということではない。当時の最先端の音が、こういうものであったということだ。

菊地雅章のピアノ(アコピ、エレピ)は決して悪くない。ただ、エレピの音をエフェクターで激しく改変したり、オーバーダビングをしたり、短いフレーズの反復をしたりして、さらにそれらを活かす曲を作ったザビヌルに比べると、Paysagesにおける菊池の音が普通である印象はいなめない。Weather Reportというアルバムがこれまで聴いたことがない世界であったのに比べ、Paysagesはオーソドックスに聞こえる。それが、良さでもあり、悪さでもある。

写真の中で、富樫雅彦は車椅子に座っている。下半身が不自由になってから最初のレコーディングが、このアルバムであったのではなかろうか。クレジットでは富樫雅彦と村上寛が両方ともドラムスになっているが、富樫はパーカッション的な演奏になっている。写真を見ると、渡辺貞夫は煙草を吸っているし、白い石が敷き詰められた円形の丸い灰皿がスタジオにある。今では、これは許されないかもなぁ、と思う。

このディスクは現在は入手が容易ではない。プレミア価格を支払って入手する価値があるかというと、それは個々でご判断いただくしかない。こういう素敵なディスクが継続的に販売されていないことが、残念である。

H2

 

2019年12月22日 (日)

SACD: 冨田勲(Isao Tomita)「惑星(PLANETS)ULTIMATE EDITION」

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SACD: 冨田勲(Isao Tomita)「惑星(PLANETS)ULTIMATE EDITION」
Plazma Music 2011年 COGQ-51
SACD/CDハイブリッド、サラウンド4チャンネル、ステレオ2チャンネル
2015年12月にamazon co. jp.で購入、2399円

懐かしさ ★★★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★★
録音 ★★★★
購入満足度 ★★★★

中学生のころ、貸しレコード屋に自転車で行き、冨田勲の惑星のLPレコードを借りてきて、カセットテープにダビングした。夜、寝る支度をして部屋の電気を消し、枕の上にアイワのステレオラジカセを置き、何度も聴いた。シンセストリングスが好きでたまらないのは、やはり冨田の影響かもしれない。

そんな思い出を持つ私とすると、この「惑星 ULTIMATE EDITION」の音は、記憶の中の惑星とは一致しない。本人による再演奏ともいうべきもので、JUPITER-80、GAIA SH-01、VP-7、VP-770、SD-50といった近年のローランドのシンセの音が、かなり足されている印象だ。曲目も「イトカワとはやぶさ」が途中に挿入されている。

ノイズはかなり抑えられている。音の出方はけっこうきつい。ピキーン、と来る。強弱も、アクセントの付け方が時々違和感がある。ここでガツンと来てほしい、というところで肩透かしを食らったりする。一方で、踊りたくなるほどビートが響いてくる局面もある。これが冨田の2011年の音なんだ、と思って聴いている。

ここまで緻密なシンセの演奏というのは、作曲、演奏を完全に分けているからこそなしえていると思う。

一つのフレーズのパンが動いていくのが、冨田流だと感じる。私は自分の録音にマルチトラックのレコーダーは原則使わないことにしているが、コントロールチェンジで真似ができないか、試してみようと思っている。

マルチチャンネルも、いつかやってみようかなぁ。

今は、フロントLRがGenelec 1031A+Dynaudio BM14S、リアLRがパイオニアVSA-919AH→Behringer B2030Pという組み合わせで聴いている。解説書の冨田の写真にはGenelecの8000シリーズが写っている。私としては、今回は、まあまあの音で再生できていると思う。

フロントLRに低域が入っているので、フロントLRに大きなスピーカーを使うか、またはサブウーハーを使うことが必要である。リアは、通常のクラシックのサラウンドだとあまり大きな音が入っていないのだが、冨田の4チャンネルではリアがフロントと同じ大きさで鳴る必要があるので、フロントとリアのバランスも、通常の再生とは同じものではうまくいかないかもしれない。

シンセを志す人は、冨田の録音はよい教科書なので、このディスクに限らず、なるべくたくさん聞くとよいと思う。

オーディオ趣味の人には、薦めにくい。冨田4チャンネルのためにいろいろと工夫しなければならず、多くの人にとってそれは面倒な作業であろうと思うからだ。また、オーディオ趣味の人でシンセが好きという人は、あまりいないような気もする。

私にとっては、あーやっと満足な音で再生できた、今後も何度も聴こう、という1枚。

H2

 

2019年12月21日 (土)

BD:「Michael Jackson's THIS IS IT」

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BD: 「Michael Jackson's THIS IS IT」
The Michael Jackson Company, LLC 2009年 BRS 69320
Blu-ray Disc、サラウンド5.1チャンネル
2018年5月にヤフオク!で購入、300円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★★★
録音 ★★★★★
購入満足度 ★★★

音楽映画というと、小さいころにSound of MusicとかWest Side Storyとかをテレビで観て感激した覚えがある。メリーポピンズは映画館で観たが、あれは音楽映画だったんだろうか。

このTHIS IS ITのBDは、一度は再生したものの、痩せ過ぎたマイケルの姿を観るのがつらく、途中で再生を中止してしまいこんでいた。今回、Genelec 1031A導入後のサウンドチェックの一環として再生し、なんとか最後まで鑑賞できた。

ライブのリハーサル映像が中心になっているが、音がよく、バンドがうまい。やっぱり、バンドの生演奏って最高だな、と思う。マイケルは指揮者であり、すべてのリーダーであり、最高のショウを見せるために全力を傾注している。ここまでがんばれるのは並みのことではなく、だから長生きできなかったのかもしれないと思うとさみしい。

私はマイケルジャクソンのファンであったとは言えないが、KING OF POPである彼の存在は知っていたし、テレビなどで時々流れたビデオを観ていた。今改めて聞くと、やはりいくつかの曲は知っている。

偉大なミュージシャンに、冥界での福あれ。

5.1チャンネルで、ドカンドカン言わせることができる人にお薦め。すっごく美しい音だから。

H2

2019年12月11日 (水)

SACD: Winchester Cathedral Choir, Marin Neary「Starring: CHRISTMAS」

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SACD: Winchester Cathedral Choir, Marin Neary「Starring: CHRISTMAS」
PentaTone Music B.v. 2013年(1973年4月録音)PTC 5186 198
SACD/CDハイブリッド、サラウンド4チャンネル、ステレオ2チャンネル
2019年11月にヤフオク!で購入、810円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★
購入満足度 ★★★

なんと、1973年4月、Winchester Cathedralでの4チャンネル録音である。Winchester Cathedral Choirは1999年まで少年のみで構成されていたということなので、すべて男声だ。https://en.wikipedia.org/wiki/Winchester_Cathedral_Choir によると、この合唱団が結成された時期は定かではないが、14世紀であろうという。 1402年の記録があるということだ。伝統に敬意を表したい。

このディスクはPentatone Classicsの「RQR(Remastered Quadro Recordings)」シリーズの一つである。1970年代に流行した4チャンネル録音をSACDマルチチャンネルで最提供しようという企画だ。

オリジナルの4チャンネルをそのまま提供しているので、フロントLRの低域再生が重要である。我が家の場合、NS-10Mだとちょっと物足りなくて、フロントLRをB3031A+BM14Sに回すと低域がぐっと出てくる。

フロアノイズのレベルが高い。小さい音と大きい音の音量差が、今の基準と比較するとかなりあり、音が小さくなるとフロアノイズがうるさく感じられる。B3031Aのように高域が出るスピーカーだと、なおのこと目立つ。

ただ、ノイズのレベルが高いことに気付いたのはB3031Aなどを使って大音量で聞いた時だ。それ以前にNS-10MやAuratone 5Cで夜中に小音量で聞いていた時にはあまり気にならなかった。ただ、それらのスピーカーでも、気付いた後だと聞こえる。

フロントをB3031A+BM14Sにして、リアの音量をかなり大きめにすると、大聖堂の気分を味わえる。1970年代にこれを家で聴いた人は、4チャンネルシステムを導入してよかった!と感じたに違いない。

曲目は、人気のクリスマスソングがたっぷりである。多くの人が親しみを感じるだろう。

私はキリスト教徒ではないが、年末のクリスマスという催しを目にすると(耳にすると)、敬けんな気持ちになる。自家用車のカーナビのSDカードにはクリスマス曲がたくさん入れてあり、感謝祭が終わるとそれをかける。今年も終わりかぁ、と思う。ベートーヴェンの交響曲第9番を家で聴くこともないわけではない。第9の演奏会も過去に3回は行った。日本ではリーズナブルなくるみ割り人形の公演がないように思うが、米国ボストンで鑑賞したくるみ割り人形は素晴らしかった。

このディスクは、12月に聴く音楽を少し増やしたいという気持ちで購入した。その狙いは果たされた。今後、何度も聴くことになるだろう。ノイズが嫌いな人には薦めない。1970年代の4チャンネル録音を味わいたいという人にオススメ。

よいクリスマスと年越しをお迎えください。Merry Christmas!

H2

 

2019年11月27日 (水)

小澤征爾&水戸室内管弦楽団(Seiji Ozawa & Mito Chamber Orchestra)「モーツァルト:交響曲第36番「リンツ」&第38番「プラハ」(Mozart: Symphony No. 36 "LINZ" & No.38 "PRAGUE", etc.)」

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SACD: 小澤征爾&水戸室内管弦楽団(Seiji Ozawa & Mito Chamber Orchestra)「モーツァルト:交響曲第36番「リンツ」&第38番「プラハ」(Mozart: Symphony No. 36 "LINZ" & No.38 "PRAGUE", etc.)」
Sony Music Japan International Inc. 2007年 SICC 10047
SACD/CDハイブリッド、サラウンド5.0ch/ステレオ2チャンネル(一部ステレオ2チャンネルのみ)
2019年11月にヤフオク!で購入、1180円

懐かしさ
楽曲 ★★★
演奏 ★★★
録音 ★★★
購入満足度 ★★★★

耳が洗われる、心が洗われる1枚。

私は小澤征爾のファンであるので、ディスクがほどよい価格で出ている場合はなるべく買いたいと思っている。モーツァルトは、幼いころはつまらないと思っていたが、長岡京室内アンサンブルのディスクで驚き、評価を改めた。モーツァルトの音楽はシビアで、演奏と録音がよくないと楽しめないように思う。

最初に表題のディスクをかけた時、つまらん音だなーと思った。サブウーハーなしの5.0chを手元の通常の5.1chセッティングで聴くと、フロントLRがNS-10Mであるため、低域が不足する。面倒だなぁ、と思いつつ、フロントをBehringer B3031A+Dynaudio BM14Sに差し替えた。そうしたら大違い。コンサートホールの良い席に座ったような音が目の前に現れた。

当たり前のことであるが、フロントLRに、けっこう低い音が入っている。ティンパニが美しく響く。

このディスクのサラウンドはフロントLRに大口径を入れている人向けのミックスである。フロントLRが小口径の場合、ステレオにして聴く方がいいかもしれない。

トラック8~11のモテット「エクスルターテ・イウビラーテ」K.165はステレオ2chのみ。こちらもいい音だ。

音楽の美しさを堪能できる。言葉なく、いいなぁと思う。クラシックが嫌いでなければ、ぜひ。

H2

2019年10月31日 (木)

SACD: Art Lande「While She Sleeps, Art Lande・Piano Lullabies」

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SACD: Art Lande「While She Sleeps, Art Lande・Piano Lullabies」
BLUE COAST RECORDS 2008年 BCRSA 2012a
SACD/CDハイブリッド、ステレオ2チャンネル
2019年10月にヤフオク!で購入、800円

懐かしさ ★★
楽曲 ★★★
演奏 ★★
録音 ★★
購入満足度 ★★★

ファウンダー&プロデューサーであるCookie Marenco氏の序文を引用しよう。

「This recording may make you feel as if your head is 'inside' the piano. It is truly a masterful example of key control and pedaling for those that are pianists. I have recorded my piano hundreds of times in the past, always using enhancements like EQ, reverb and other effects. Jean Claude, my co-producer, and I chose not to enhance the piano sound in any way for this release.(この録音はあなたに、あなたの頭がピアノの中にあるように感じさせるかもしれない。鍵盤のコントロールとペダリングの、マスターフルな例である。これがピアニストだ。私は私のピアノを過去に何百回も録音してきて、いつも、イコライザーやリバーブなどのエフェクトによるエンハンスメントをしてきた。このリリースでは、副プロデューサーであるJean Claudeと私は、ピアノの音をエンハンスしないことを選んだ。)」

「The intimacy of Art's playing, the character of the 1885 Steinway and the magic of friends together makes this an incredible moment in time.(Art Landeの親しみに満ちた演奏、1885年スタインウェイのキャラクター、そして友人同士によるマジックが、この途方もない時間を作り出した。)」

「We're happy to be able to share this with you.(これをあなたと分かち合うことができて、私たちは幸せだ。)」

ということで、このディスクは素晴らしいピアノソロを素晴らしい録音で届けることを狙ったものであるわけだが、私の感想としては、まず、古いスタインウェイだからいいってことはないと思う。オンマイクで録音するのは概論としては賛成だが、このディスクでは、ダンパーペダルを踏んだ時にダンパーが弦から離れて弦が振動する音があまりにはっきり入っており、正直、スネアのブラシかスナッピーの音のように聞こえて、落ち着かない。スタンダード曲はメロディのリズムが大きく変えられて、違和感がある。

ということで、議論を呼びそうな音だなこれは、というのが私の感想だ。チャレンジとしてはユニークである。再生環境によって大きく音が変わるディスク、とも言えるだろう。分析的に聴かなければ、気持ちのいいララバイである。

H2

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